《法規》〈電気設備技術基準〉[H22:問4]架空電線路による感電及び通信障害の防止に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく,架空電線路による感電及び通信障害の防止に関する記述の一部である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる語句又は数値を解答群の中から選びなさい。

a.特別高圧の架空電線路は,常時\( \ \fbox {  (1)  } \ \)により人による感知のおそれがないよう,地表上\( \ 1 \ \mathrm {[m]} \ \)における電界強度が\( \ 3 \ \mathrm {[kV / m]} \ \)以下になるように施設しなければならない。ただし,田畑,山林その他の人の往来が少ない場所において,人体に危害を及ぼすおそれがないように施設する場合は,この限りでない。

b.特別高圧の架空電線路は,\( \ \fbox {  (2)  } \ \)により弱電流電線路(電力保安通信設備を除く。)を通じて人体に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

c.電力保安通信設備は,架空電線路からの\( \ \fbox {  (1)  } \ \)又は\( \ \fbox {  (2)  } \ \)により人体に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

d.特別高圧架空電線路は,次の各号により,かつ,架空電話線路に対して常時\( \ \fbox {  (1)  } \ \)により通信上の障害を及ぼさないように施設すること。ただし,架空電話線が\( \ \fbox {  (3)  } \ \)であるとき,架空電話線路の管理者の承諾を得たときは,この限りでない。

 ① 使用電圧が\( \ \fbox {  (4)  } \ \mathrm {[V]} \ \)以下の場合は,電話線路のこう長\( \ 12 \ \mathrm {[km]} \ \)ごとに誘導電流が\( \ 2 \ \mathrm {[\mu A]} \ \)を超えないようにすること。

 ② 使用電圧が\( \ \fbox {  (4)  } \ \mathrm {[V]} \ \)を超える場合は,電話線路のこう長\( \ 40 \ \mathrm {[km]} \ \)ごとに誘導電流が\( \ \fbox {  (5)  } \ \mathrm {[\mu A]} \ \)を超えないようにすること。

〔問4の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 单線式電話線路       &(ロ)& 誘導障害     &(ハ)& 通信用ケーブル \\[ 5pt ] &(ニ)& 35 \ 000     &(ホ)& 5     &(ヘ)& 混 触 \\[ 5pt ] &(ト)& 相互誘導     &(チ)& 100 \ 000     &(リ)& 電磁誘導作用 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 静電誘導作用     &(ル)& 3     &(ヲ)& 10 \\[ 5pt ] &(ワ)& 架空電信線路     &(カ)& 60 \ 000     &(ヨ)& 接近交さ \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備に関する技術基準を定める省令第27条及び電気設備の技術基準の解釈第52条からの出題です。
基本的には条文の知識を問う問題ですが,(1)及び(2)は静電誘導と電磁誘導の原理を理解していれば,まず逆を選ぶことはないと思いますので,忘れてしまった方は必ず復習しておいて下さい。

【解答】

(1)解答:ヌ
電気設備に関する技術基準を定める省令第27条第1項及び第3項,電気設備の技術基準の解釈第52条第5項に規定されている通り,静電誘導作用となります。

(2)解答:リ
電気設備に関する技術基準を定める省令第27条第2項及び第3項に規定されている通り,電磁誘導作用となります。

(3)解答:ハ
電気設備の技術基準の解釈第52条第5項に規定されている通り,通信用ケーブルとなります。

(4)解答:カ
電気設備の技術基準の解釈第52条第5項1号及び2号に規定されている通り,\( \ 60 \ 000 \ \)\( \ \mathrm {V} \ \)となります。

(5)解答:ル
電気設備の技術基準の解釈第52条第5項2号に規定されている通り,\( \ 3 \ \)\( \ \mathrm {\mu A} \ \)となります。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第27条>
特別高圧の架空電線路は、通常の使用状態において、(1)静電誘導作用により人による感知のおそれがないよう、地表上\( \ 1 \ \mathrm {m} \ \)における電界強度が\( \ 3 \ \mathrm {kV / m} \ \)以下になるように施設しなければならない。ただし、田畑、山林その他の人の往来が少ない場所において、人体に危害を及ぼすおそれがないように施設する場合は、この限りでない。

2 特別高圧の架空電線路は、(2)電磁誘導作用により弱電流電線路(電力保安通信設備を除く。)を通じて人体に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

3 電力保安通信設備は、架空電線路からの(1)静電誘導作用又は(2)電磁誘導作用により人体に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。

<電気設備の技術基準の解釈第52条(抜粋)>
5 特別高圧架空電線路は、次の各号によるとともに、架空電話線路に対して、通常の使用状態において、(1)静電誘導作用により通信上の障害を及ぼさないように施設すること。ただし、架空電話線が(3)通信用ケーブルである場合、又は架空電話線路の管理者の承諾を得た場合は、この限りでない。

一 使用電圧が(4)\( \ \color {red}{\underline {60,000}} \ \)\( \ \mathrm {V} \ \)以下の場合は、電話線路のこう長\( \ 12 \ \mathrm {km} \ \)ごとに、第三号の規定により計算した誘導電流が\( \ 2 \ \mathrm {\mu A} \ \)を超えないようにすること。

二 使用電圧が(4)\( \ \color {red}{\underline {60,000}} \ \)\( \ \mathrm {V} \ \)を超える場合は、電話線路のこう長\( \ 40 \ \mathrm {km} \ \)ごとに、第三号の規定により計算した誘導電流が(5)\( \ \color {red}{\underline {3}} \ \)\( \ \mathrm {\mu A} \ \)を超えないようにすること。



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