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【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
次の表の語句は,メカトロニクスにおけるセンサに関するものである。\( \ \mathrm {A} \ \)欄の各センサの原理と最も深い関係にあるものを,\( \ \mathrm {B} \ \)欄のセンサが扱う物理量及び\( \ \mathrm {C} \ \)欄のセンサ例の中からそれぞれ一つずつ選びなさい。
\[
\begin{array}{|l|l|l|}
\hline
\mathrm {A}欄 & \mathrm {B}欄 & \mathrm {C}欄 \\
\hline
センサの原理 & センサが扱う物理量 & センサ例 \\
\hline
(1)ピエゾ抵抗効果 & (イ)磁 界 & (\mathrm {a}) ジャイロスコープ \\
(2)ゼーベック効果 & (ロ)光エネルギー & (\mathrm {b}) 半導体磁気センサ \\
(3)ホール効果 & (ハ)圧 力 & (\mathrm {c}) 熱電対 \\
(4)コリオリの原理 & (ニ)異種金属の2接点間の温度差 & (\mathrm {d}) 半導体ストレインゲージ \\
(5)光起電力効果 & (ホ)慣性力 & (\mathrm {e}) フォトダイオード \\ \hline
\end{array}
\]
【ワンポイント解説】
理論科目にも出題される内容で,配点が一問1点なので半分以上分かるのであれば,リスクが小さいので選択しても良いと思います。
1.ピエゾ抵抗効果
金属に外力を加えて伸び縮みさせると電気抵抗が変化する性質を言います。その抵抗の変化から外力の大きさを測定することができ,これがストレインゲージの原理となります。
2.ゼーベック効果
二種類の金属で閉回路を作り,温度差をつけると起電力を生じる現象で,異種の金属を熱電対と言います。
3.ホール効果
図1のように半導体素子に電流と電界をかけると,それぞれに垂直な方向に起電力が発生するという効果で,これにより磁束密度の大きさを計測することができます。
4.コリオリの原理
回転している物体の向きを変えると元に位置に戻ろうとする慣性力が働きます。ジャイロスコープはこの原理を利用し,角度や角速度を計測します。
5.光起電力効果
pn接合の半導体に光を照射すると,電子―正孔対が生成され,正孔はp型半導体側へ,電子はn形半導体側へ移動し,半導体に起電力が生じる現象で,フォトダイオードはこの原理を利用して光の強さを測定します。
【解答】
すべてワンポイント解説の通りです。
(1)解答:ハ,d
(2)解答:ニ,c
(3)解答:イ,b
(4)解答:ホ,a
(5)解答:ロ,e