電験２種 試験の概要（試験科目及び出題内容、試験内容、試験日、科目合格制度）

1.試験科目及び出題内容

電験\( \ 2 \ \)種の試験は，一次試験と二次試験を行います。一次試験を全科目合格しないと二次試験を受験することができません。

1-1.一次試験(マークシート方式)

一次試験は表1の\( \ 4 \ \)科目で実施されます。解答群の中から最も適切なものを選択する多肢択一式問題です。

表1　一次試験科目と出題範囲

2.試験内容

2-1.一次試験

　\( \ 3 \ \)種では五者択一式でしたが，\( \ 2 \ \)種では多肢択一式のマークシート方式です。従って，ある程度解答が絞れないと勘だけで合格することは難しくなります。\( \ \mathrm {A} \ \)問題の方が\( \ \mathrm {B} \ \)問題よりも配点が高いです。難易度の違いはあまり感じませんが，\( \ \mathrm {B} \ \)問題の方が若干高い気がします。なので，\( \ \mathrm {A} \ \)問題を確実に抑えることが重要となります。

2-1-1.理論
　配点\( \ 15 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 4 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題(ただし，\( \ 3 \ \)題中\( \ 1 \ \)題は問題選択式)の\( \ 90 \ \)点満点。
　合格点は\( \ 54 \ \)点ですが，難しい場合は合格点が下がります。
　一次試験では最も時間管理が必要な科目です。\( \ 3 \ \)種の鬼門は機械，\( \ 2 \ \)種の鬼門は理論とも言われています。

2-1-2.電力
　配点\( \ 15 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 4 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題の\( \ 90 \ \)点満点。
　合格点は\( \ 54 \ \)点ですが，難しい場合は合格点が下がります。
　\( \ 2 \ \)種では計算問題が二次試験で出題されるため，一次試験では計算問題がほとんど出題されません。

2-1-3.機械
　配点\( \ 15 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 4 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題(ただし，\( \ 3 \ \)題中\( \ 1 \ \)題は問題選択式)の\( \ 90 \ \)点満点。
　合格点は\( \ 54 \ \)点ですが，難しい場合は合格点が下がります。
　\( \ 3 \ \)種同様出題範囲が最も広く，勉強時間を最も要する科目と言えますが，\( \ 2 \ \)種では計算問題が二次試験で出題されるため，一次試験では計算問題がほとんど出題されません。

2-1-4.法規
　配点\( \ 15 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 4 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題の\( \ 90 \ \)点満点。
　合格点は\( \ 54 \ \)点ですが，難しい場合は合格点が下がります。
　時間が唯一\( \ 65 \ \)分ですが，記憶に頼る問題が多いため，時間的には余裕があります。また，難易度も多肢択一式であることを除けば，\( \ 3 \ \)種と同等の難易度となります。

2-2.二次試験

　出題範囲は一次試験より狭いですが、その中でより深い知識と計算能力が要求されます。
　合格点は\( \ 180 \ \)点中\( \ 108 \ \)点かつ各科目平均点以上。ただし，問題が難しい場合は，合格点が\( \ 105 \ \)点かつ各科目平均点\( \ -5 \ \)点以上→\( \ 102 \ \)点かつ各科目平均点\( \ -5 \ \)点以上と\( \ 3 \ \)点刻みで下がります。

2-2-1.電力・管理
　\( \ 1 \ \)問あたり\( \ 30 \ \)点の問題を\( \ 6 \ \)問中\( \ 4 \ \)問選択。\( \ 120 \ \)点満点。
　目安は一題あたり\( \ 30 \ \)分程度です。計算問題\( \ 3 \ \)問と論述問題\( \ 3 \ \)問が出題されることが多いですが，計算問題\( \ 2 \ \)問と論述問題\( \ 4 \ \)問という出題のされ方もすることがあります。\( \ 1 \ \)種のような異常に計算量が多い問題は出題されませんが，時間配分は意識する必要があります。

2-2-2.機械・制御
　\( \ 1 \ \)問あたり\( \ 30 \ \)点の問題を\( \ 4 \ \)問中\( \ 2 \ \)問選択。\( \ 60 \ \)点満点。
　目安は一題あたり\( \ 30 \ \)分程度です。主に計算問題が出題され、時間が非常に短いです。選択する問題を瞬時に見極め、速やかに問題を解く必要があります。

3.試験日（目安です。年により異なります。）

　一次試験：\( \ 8 \ \)月下旬～\( \ 9 \ \)月上旬の土曜日
　二次試験：\( \ 11 \ \)月中旬の日曜日

4.一次試験の科目合格制度及び二次試験の一次試験免除制度

　一次試験の結果は科目別に合否が決まり，\( \ 4 \ \)科目すべてに合格すれば第\( \ 2 \ \)種試験の一次試験に合格となりますが，一部の科目だけ合格した場合には科目合格となって，翌年度及び翌々年度の試験では申請によりその科目の試験が免除されます。

つまり，\( \ 3 \ \)年間で\( \ 4 \ \)科目の試験に合格すれば二次試験の受験資格が得られます。

二次試験は一次試験に合格した年度の二次試験に不合格となった場合は，翌年度の一次試験が免除されます。

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2023年1月16日