【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
次の文章は,スマートメータに関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
従来,使用されてきた誘導形電力量計は,電力の使用量に応じて機械的に動く円盤が内蔵されている。そのため,逆潮流があると電力の使用量の正確な計測ができないことから,太陽光発電設備を有する需要家には\( \ \fbox { (1) } \ \)装置付き誘導形電力量計が\( \ 2 \ \)台設置されていた。
現在は,デジタルで計測する電力量計の機能により,逆潮流電力量も測定が可能となっている。その機能に加え,\( \ \fbox { (2) } \ \),双方向の通信機能,\( \ \fbox { (3) } \ \)ブレーカの機能(一部の地域は未実装)が付与されたスマートメータが展開されている。
さらに,通信機能の搭載により,\( \ \fbox { (4) } \ \)の自動化が図れるとともに,これまで電力量計で行っていた時間帯別電力量の仕分けを\( \ \fbox { (5) } \ \)分ごとの計測値を用い\( \ \mathrm {MDMS \left( Meter \ Data \ Management \ System \right) } \ \)で行うことが可能となった。これにより,多様な料金メニューの実現が可能となった。
〔問4の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 検針 &(ロ)& 方向判別 &(ハ)& 検定 \\[ 5pt ]
&(ニ)& 単独運転防止 &(ホ)& 回路の開閉機能 &(ヘ)& 漏電 \\[ 5pt ]
&(ト)& 90 &(チ)& ヒューズ付 &(リ)& 電圧の制御機能 \\[ 5pt ]
&(ヌ)& 逆回転防止 &(ル)& 修理 &(ヲ)& 30 \\[ 5pt ]
&(ワ)& アンペア &(カ)& 1 &(ヨ)& 力率の調整機能 \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
スマートメータに関する問題です。
2010年代前半までは専ら誘導形電力量計が使用されていましたが,現在はコストダウン等のメリットにより,契約変更のタイミング等でスマートメータに順次置き換わってきています。
スマートメータは確かに近年のトレンドではありますが,内容的には法規科目の電気施設管理の方が適切かなという印象でした。
1.スマートメータ
\( \ 30 \ \)分毎の使用電力量をデジタルで計測し,さらに通信機能を持つ電力量計です。
これまでの誘導形電力量計では,毎月検針員が使用電力量を目視で確認していたものがスマートメータでは不要になり,人件費の大幅な削減に繋がります。
さらに遠隔操作での回路の開閉が可能,双方向の通信機能によりデータの取得が遠隔で可能,容量超過時のアンペアブレーカの自動開放及び解消時の自動復旧も可能,という特長もあります。
また,太陽光発電設備を保有する需要家の場合,これまでの誘導形電力量計では送電用と受電用の\( \ 2 \)台の逆回転防止装置付きの電力計が設置されていましたが,スマートメータでは\( \ 1 \ \)台で送受電の電力が測定可能となります。
出典:電力自由化と電気に関する情報ブログ
URL:http://39edison.seesaa.net/article/434591298.html
【解答】
(1)解答:ヌ
題意より解答候補は,(ロ)方向判別,(ニ)単独運転防止,(ヌ)逆回転防止,等になると思います。
ワンポイント解説「1.スマートメータ」の通り,逆潮流があると電力の使用量の正確な計測ができないことから,太陽光発電設備を有する需要家には逆回転防止装置付き誘導形電力量計が\( \ 2 \ \)台設置されていましたが,スマートメータを導入すれば\( \ 1 \ \)台で測定可能となります。
(2)解答:ホ
題意より解答候補は,(ホ)回路の開閉機能,(リ)電圧の制御機能,(ヨ)力率の調整機能,等になると思います。
ワンポイント解説「1.スマートメータ」の通り,スマートメータにある機能は回路の開閉機能となります。
(3)解答:ワ
題意より解答候補は,(ヘ)漏電,(チ)ヒューズ付,(ワ)アンペア,等になると思います。
ワンポイント解説「1.スマートメータ」の通り,アンペアブレーカの機能が付与されたスマートメータも展開されています。
(4)解答:イ
題意より解答候補は,(イ)検針,(ハ)検定,(ル)修理,になると思います。
ワンポイント解説「1.スマートメータ」の通り,スマートメータでは月一回の検針業務が不要となります。
(5)解答:ヲ
題意より解答候補は,(ト)\( \ 90 \ \),(ヲ)\( \ 30 \ \),(カ)\( \ 1 \ \),になると思います。
ワンポイント解説「1.スマートメータ」の通り,スマートメータでは\( \ 30 \ \)分毎の使用電力量を計測するため,時間帯別電力量の仕分けを\( \ \mathrm {MDMS \left( Meter \ Data \ Management \ System \right) } \ \)で行うことが可能となります。