【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく特別高圧架空電線路の施設に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
特別高圧架空電線にケーブルを使用する場合は,以下によること。
a ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体には,\( \ \fbox { (1) } \ \)接地工事を施すこと。
b ちょう架用線は,次に規定する荷重が加わる場合における引張強さに対する安全率が,ちょう架用線の種類に応じた規定値以上となるような\( \ \fbox { (2) } \ \)により施設すること。
(a) 荷重は,電線を施設する地方の\( \ \fbox { (3) } \ \)温度及び最低温度において計算すること。
(b) 荷重は,次に掲げるものの合成荷重であること。
① ちょう架用線及びケーブルの重量
② 次により計算した風圧荷重
・ちょう架用線及びケーブルには,電線路に\( \ \fbox { (4) } \ \)な方向に風圧が加わるものとすること。
・\( \ \fbox { (3) } \ \)温度において計算する場合は高温季の風圧荷重とし,最低温度において計算する場合は低温季の風圧荷重とすること。
③ \( \ \fbox { (5) } \ \)風圧荷重を適用する場合にあっては,被氷荷重
〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 固定方法 &(ロ)& 直角 &(ハ)& \mathrm {C} \ 種 \\[ 5pt ]
&(ニ)& 最高 &(ホ)& 乙種 &(ヘ)& 平行 \\[ 5pt ]
&(ト)& 基準 &(チ)& 甲種 &(リ)& \mathrm {D} \ 種 \\[ 5pt ]
&(ヌ)& 平均 &(ル)& 鉛直 &(ヲ)& \mathrm {A} \ 種 \\[ 5pt ]
&(ワ)& 丙種 &(カ)& 支持物 &(ヨ)& 弛度
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
電気設備技術基準の解釈第86条と第67条からの出題です。出題される頻度はそれほど高い訳ではありませんが,第67条の弛度はよく理解しておいた方が良い内容となります。(4)や(5)は電力の範囲にもなると思うので,確実に答えられるようにしておきたいところです。
【解答】
(1)解答:リ
電気設備技術基準の解釈第86条第1項の3の通り,「\( \ \mathrm {D} \ \)種」となります。
(2)解答:ヨ
電気設備技術基準の解釈第67条第1項の5の通り,「弛度」となります。
(3)解答:ヌ
電気設備技術基準の解釈第67条第1項の5イの通り,「平均」となります。
(4)解答:ロ
電気設備技術基準の解釈第67条第1項の5ロ(ロ)(1)の通り,「直角」となります。
(5)解答:ホ
電気設備技術基準の解釈第67条第1項の5ロ(ハ)の通り,「乙種」となります。
<電気設備技術基準の解釈第86条>
特別高圧架空電線にケーブルを使用する場合は、次の各号によること。
一 次のいずれかの方法により施設すること。
イ ケーブルをハンガーにより\( \ 50 \ \mathrm {cm} \ \)以下の間隔でちょう架用線に支持する方法
ロ ケーブルをちょう架用線に接触させ、その上に容易に腐食し難い金属テープ等を\( \ 20 \ \mathrm {cm} \ \)以下の間隔を保ってらせん状に巻き付ける方法
ハ ちょう架用線をケーブルの外装に堅ろうに取り付けて施設する方法
二 ちょう架用線は、引張強さ\( \ 13.93 \ \mathrm {kN} \ \)以上のより線又は断面積\( \ 22 \ \mathrm {mm^{2}} \ \)以上の亜鉛めっき鋼より線であること。
三 ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体には、(1)D種接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
四 ちょう架用線は、第67条第五号の規定に準じて施設すること。
<電気設備技術基準の解釈第67条(抜粋)>
五 高圧架空電線のちょう架用線は、次に規定する荷重が加わる場合における引張強さに対する安全率が、67-1表に規定する値以上となるような(2)弛度により施設すること。
イ 荷重は、電線を施設する地方の(3)平均温度及び最低温度において計算すること。
ロ 荷重は、次に掲げるものの合成荷重であること。
(イ) ちょう架用線及びケーブルの重量
(ロ) 次により計算した風圧荷重
(1) ちょう架用線及びケーブルには、電線路に(4)直角な方向に風圧が加わるものとすること。
(2) (3)平均温度において計算する場合は高温季の風圧荷重とし、最低温度において計算する場合は低温季の風圧荷重とすること。
(ハ) (5)乙種風圧荷重を適用する場合にあっては、被氷荷重
\[
67-1表 \\
\begin{array}{|c|c|}
\hline
ちょう架用線の種類 & 安全率 \\
\hline
硬銅線又は耐熱銅合金線 & 2.2 \\
\hline
その他 & 2.5 \\
\hline
\end{array}
\]