《法規》〈電気設備技術基準〉[R06:問3]電路の対地電圧の制限に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆（普通）

次の文章は，「電気設備技術基準の解釈」に基づく，電路の対地電圧の制限に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

住宅の屋内電路（電気機械器具内の電路を除く。以下本問において同じ。）の対地電圧は，原則として\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)以下に制限されているが，いくつかの例外が認められている。その一つは，燃料電池発電設備又は常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を以下により施設する場合である。

ａ）直流電路を構成する燃料電池発電設備にあっては，当該直流電路に接続される個々の燃料電池発電設備の出力がそれぞれ\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満であること。

ｂ）直流電路を構成する蓄電池にあっては，当該直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満であること。

ｃ）屋内配線の対地電圧は，直流\( \ \fbox {　 （１） 　} \ \mathrm {V} \ \)以下であること。

ｄ）電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし，次に適合する場合は，この限りでない。

　①　直流電路が，\( \ \fbox {　 （２） 　} \ \)であること。

　②　直流電路に接続する逆変換装置の交流側に\( \ \fbox {　 （３） 　} \ \)を施設すること。

ｅ）屋内配線は，次のいずれかによること。

　①　人が触れるおそれのない隠ぺい場所に，合成樹脂管工事，\( \ \fbox {　 （４） 　} \ \)又はケーブル工事により施設すること。

　②　ケーブル工事により施設し，電線に\( \ \fbox {　 （５） 　} \ \)を施すこと。

〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&（イ）&　開閉器　　　　　&（ロ）&　\mathrm {C} \ 種接地 \\[ 5pt ] &（ハ）&　非接地　　　　　&（ニ）&　接触防護措置 \\[ 5pt ] &（ホ）&　450　　　　　&（ヘ）&　保護リレー \\[ 5pt ] &（ト）&　\mathrm {D} \ 種接地　　　　　&（チ）&　絶縁変圧器 \\[ 5pt ] &（リ）&　簡易接触防護措置　　　　　&（ヌ）&　 金属管工事 \\[ 5pt ] &（ル）&　300　　　　　&（ヲ）&　200 \\[ 5pt ] &（ワ）&　金属可とう電線管工事　　　　　　　　　&（カ）&　延焼防止措置 \\[ 5pt ] &（ヨ）&　がいし引き工事 && \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第143条からの出題です。
\( \ 3 \ \)種から何度か出題されている条文なので，一度は見たことがある受験生が多かった内容かと思います。
ただし，数字等ややこしいものが多いので，試験前にもう一度見直す等すると良い条文の一つかと思います。
\( \ 1 \ \)種の平成30年問3に太陽電池モジュールの内容も出題されていますので，一緒に勉強しておくと良いでしょう。

【解答】

(1)解答：ホ
電気設備の技術基準の解釈第143条第1項第4号ハの通り，\( \ 450 \ \mathrm {V} \ \)となります。

(2)解答：ハ
電気設備の技術基準の解釈第143条第1項第4号ニ（イ）の通り，非接地となります。

(3)解答：チ
電気設備の技術基準の解釈第143条第1項第4号ニ（ロ）の通り，絶縁変圧器となります。

(4)解答：ヌ
電気設備の技術基準の解釈第143条第1項第4号ホ（イ）の通り，金属管工事となります。

(5)解答：ニ
電気設備の技術基準の解釈第143条第1項第4号ホ（ロ）の通り，接触防護措置となります。

＜電気設備の技術基準の解釈第143条（抜粋）＞
住宅の屋内電路（電気機械器具内の電路を除く。以下この項において同じ。）の対地電圧は，\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)以下であること。ただし，次の各号のいずれかに該当する場合は，この限りでない。

四　燃料電池発電設備又は常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設する場合

　イ　直流電路を構成する燃料電池発電設備にあっては，当該直流電路に接続される個々の燃料電池発電設備の出力がそれぞれ\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満であること。

　ロ　直流電路を構成する蓄電池にあっては，当該直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満であること。

　ハ　屋内配線の対地電圧は，直流(1)\( \ \color {red}{\underline {450}} \ \)\( \ \mathrm {V} \ \)以下であること。

　ニ　電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし，次に適合する場合は，この限りでない。

　　（イ）直流電路が，(2)非接地であること。

　　（ロ）直流電路に接続する逆変換装置の交流側に(3)絶縁変圧器を施設すること。

　ホ　屋内配線は，次のいずれかによること。

　　（イ）人が触れるおそれのない隠ぺい場所に，合成樹脂管工事，(4)金属管工事又はケーブル工事により施設すること。

　　（ロ）ケーブル工事により施設し，電線に(5)接触防護措置を施すこと。