《電力・管理》〈火力〉[H28:問1] 火力発電所におけるコンバインドサイクルに関する論説問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

火力発電所におけるコンバインドサイクル発電に関して,次の問に答えよ。

(1) 図1,図2それぞれの発電方式の名称を答えよ。

(2) 図1の発電方式と比較した場合,図2の発電方式の特徴について四つ述べよ。

【ワンポイント解説】

コンバインドサイクルはガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式で,ガスタービンの排熱の有効利用により熱効率が汽力発電に比べて高いという特徴があります。現在最も建設しているのは図1の排熱回収方式で,構造が簡単で熱効率も高いという特徴があります。

1.排熱回収方式(図1)の特徴
・容量比がガスタービン:蒸気タービンで2:1程度である。
・蒸気タービンでの単独運転はできない。
・ガスタービンの排気の流量と温度見合いで蒸気タービンの出力が決まる。
・従来の汽力発電に比べ水の保有量が少ないので,起動時間が短い。
・従来の汽力発電に比べ水の保有量が少ないので,復水器での熱損失が少ない。
・気温が上がると出力が大幅に小さくなってしまう。

2.排気再燃方式(図2)の特徴
・容量比がガスタービン:蒸気タービンで1:3程度である。
・蒸気タービンでの単独運転が可能である。(100%容量の押込通風機がある場合)
・蒸気タービンの出力をガスタービンの排気のみでなくボイラに投入する燃料で調整できる。
・運転制御が複雑となる。
・排熱回収方式に比べ水の保有量が多いので,起動時間が長くなる。

【解答】

(1)図1,図2それぞれの発電方式の名称
図1:排熱回収方式
図2:排熱再燃方式

(2)排熱回数方式と比較した場合,排熱再燃方式の特徴
(ポイント)
ワンポイント解説の通りです。「2.排気再燃方式(図2)の特徴」に記載している内容から4つ記載すれば十分と思います。

(試験センター解答例)
・発電機を回す動力源として,蒸気タービンのみを利用する既設のコンベンショナル(従来型)火力のリパワリング(出力増強と熱効率改善)に適用できる。
・プラント出力に対する蒸気タービンの出力の割合が大きい,又はボイラの蒸気発生量が多い。
・蒸気タービンの単独運転が可能である(100%容量の押込通風機を設置した場合)。
・運転制御系が複雑となる。
・起動から定格負荷までの時間並びに定格負荷から停止までの時間が長い。
・ボイラに使用する燃料はガスタービンと無関係に選択できる。
などより四つを記載する。



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