《電力・管理》〈電気施設管理〉[R07:問5]高圧受電設備において行う電気設備の点検に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

高圧で受電する事務所ビルにおいて,電気主任技術者の監督のもとで行う電気設備の点検に関して,次の問に答えよ。

(1) この事務所ビルの電気設備を新設する工事工程において,電気主任技術者が竣工検査までに,通常現地で行う「工事中の点検」の実施時期について,対象設備と施工段階を明示して三つ答えよ(例:引込線と開閉器との責任分界点の接続時。なお,この例は解答に含めないこと。)。

(2) 年次点検のうち停電中に行う測定又は試験の項目を三つ挙げ,それらの概要について,それぞれの項目毎に\( \ 50 \ \)字程度で説明せよ。

【ワンポイント解説】

事務所ビルにおける電気設備の点検に関する問題です。
実際に工場の主任技術者や外部委託を実務で行っている方が圧倒的に有利な問題です。詳細な内容を網羅的に説明することは困難なので,以下には本問に関連する内容のみ紹介しています。さらに細かく理解されたい方は文献等を参照して学習するようにして下さい。

1.事務所ビルの新設工事における点検
新設工事において,現地据付時に点検を要する設備は以下の電気設備があります。それぞれ設備により,外観検査,絶縁抵抗測定,絶縁耐力試験,保護継電器の動作試験,接地抵抗測定,実負荷試験,騒音・振動測定等を行います。
・キュービクル据付時
・変圧器据付時
・開閉器据付時
・高圧ケーブル施設時
・非常予備発電装置据付時
・接地工事施設時
・引込線と開閉器との責任分界点接続時 等

2.電気設備の年次点検
電気設備の年次点検は,年に\( \ 1 \ \)回,電気設備を停電させて行う法定点検です。点検項目は以下の項目があります。
・絶縁抵抗測定
・接地抵抗測定
・保護継電器の動作試験
・遮断器の動作試験
・変圧器の内部点検
・非常予備発電装置の動作試験
・部分放電測定 等

【解答】

(1)脱調未然防止リレーシステムの演算方式や制御の対象
(ポイント)
・ワンポイント解説「1.事務所ビルの新設工事における点検」の通りです。

(試験センター解答例)
・キュービクルの据え付け時
・開閉器,変圧器等受変電設備の現場組み立て施工時
・高圧ケーブルの布設(敷設・通線・配線)時
・高圧ケーブルの端末処理時
・接地工事の接地極の施設(埋設・打設)時
・予備発電装置の基礎工事完成時
・予備発電装置の据え付け時
・低圧配線の隠ぺい箇所が確認できる時

(2)脱調分離リレーシステムにおけるインピーダンスローカス方式と電圧位相比較方式の脱調検出の原理
(ポイント)
・ワンポイント解説「2.電気設備の年次点検」の通りです。
・ワンポイント解説の内容を少しだけ補足して記載すれば,十分に合格圏内に入るかと思います。

(試験センター解答例)
・接地抵抗測定
 接地抵抗計(アーステスタ)を使用し,接地工事の種類毎に電技解釈に規定された抵抗値以下であることを確認する。

・絶縁抵抗測定
 絶縁抵抗計(メガー)を使用し,電技省令に規定された絶縁抵抗値以上であることを確認する。

・保護継電器動作試験
 保護継電器試験器等を使用し,動作電流特性及び動作時間特性並びに遮断器との連動動作試験結果が適正であることを確認する。

・非常用予備発電装置試験
 商用電源停電時に自動的に起動し,発電電圧,周波数が正常であり,運転時の振動,騒音が正常範囲であることを確認する。

・蓄電池試験
 セルの電圧,電解液の比重,温度,内部抵抗値を測定し,測定値が正常範囲にあることを確認する。



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