《法規》〈電気設備技術基準〉[R07:問3]高圧又は特別高圧の架空電線路の長径間工事に関する空欄穴埋問題

1 【問題】
2 【ワンポイント解説】
3 【解答】

【問題】

【難易度】★★★☆☆（普通）

次の文章は，「電気設備技術基準の解釈」に基づく，高圧又は特別高圧の架空電線路の長径間工事に関する記述である。文中の$ \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ $に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

$ \ \mathrm {a)} \ $　高圧架空電線は，引張強さ$ \ 8.71 \ \mathrm {kN} \ $以上のもの又は断面積$ \ \fbox {　（１）　} \ \mathrm {{mm}^{2}} \ $以上の硬銅より線であること。

$ \ \mathrm {b)} \ $　特別高圧架空電線は，引張強さ$ \ \fbox {　（２）　} \ \mathrm {kN} \ $以上のより線又は断面積$ \ 55 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ $以上の硬銅より線であること。

$ \ \mathrm {c)} \ $　長径間工事箇所の支持物に木柱，$ \ \fbox {　（３）　} \ $鉄筋コンクリート柱又は$ \ \fbox {　（３）　} \ $鉄柱を使用する場合は，全架渉線につき各架渉線の想定最大張力の$ \ 1 / 3 \ $に等しい不平均張力による$ \ \fbox {　（４）　} \ $に耐える支線を，電線路に平行な方向の両側に設けること。

$ \ \mathrm {d)} \ $　長径間工事箇所の支持物に鉄塔を使用する場合は，次によること。

　①　長径間工事区間（長径間工事箇所が連続する場合はその連続する区間をいい，長径間工事箇所の間に長径間工事以外の箇所が$ \ 1 \ $径間のみ存在する場合は，当該箇所及びその前後の長径間工事箇所は連続した$ \ 1 \ $の長径間工事区間とみなす。以下同じ。）の両端の鉄塔は，$ \ \fbox {　（５）　} \ $であること。

　②　土地の状況により①により難い場合は，長径間工事区間から長径間工事区間の外側に$ \ 1 \ $径間又は$ \ 2 \ $径間離れた場所に施設する鉄塔が，$ \ \fbox {　（５）　} \ $であること。

〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&（イ）&　耐張型　　　　　&（ロ）&　38　　　　　&（ハ）&　22 \\[ 5pt ] &（ニ）&　モーメント　　　　　&（ホ）&　合成力　　　　　&（ヘ）&　複合 \\[ 5pt ] &（ト）&　\mathrm {A} \ 種　　　　　&（チ）&　補強型　　　　　&（リ）&　水平力 \\[ 5pt ] &（ヌ）&　\mathrm {B} \ 種　　　　　&（ル）&　引留め型　　　　　&（ヲ）&　10.7 \\[ 5pt ] &（ワ）&　21.67　　　　　&（カ）&　14　　　　　&（ヨ）&　13.93 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第63条からの出題です。
下表に示すように，(1)と(2)の数値は各条文で同じような引張強さと断面積の組合せで規定されていますので，出題されやすい数値をセットで覚えるようにしましょう。（他の組合せもあります。）
また，平成28年問2に同じ条文から出題されているので，出題される条文として勉強されていた方は高得点ができた問題かと思います。
\[
\begin{array}{|c|c|}
\hline
引張強さ \ \mathrm {[kN]} & 直径又は断面積 \\
\hline
2.30 & 2.6 \ \mathrm {[mm]} \\
5.26 & 4 \ \mathrm {[mm]} \\
8.01 & 5 \ \mathrm {[mm]} \\
8.71 & 22 \ \mathrm {[{mm}^{2}]} \\
14.51 & 38 \ \mathrm {[{mm}^{2}]} \\
21.67 & 55 \ \mathrm {[{mm}^{2}]} \\
\hline
\end{array}
\]

【解答】

(1)解答：ハ
電気設備の技術基準の解釈第63条第3項第1号に規定されている通り，$ \ 22 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ $となります。

(2)解答：ワ
電気設備の技術基準の解釈第63条第3項第2号に規定されている通り，$ \ 21.67 \ \mathrm {kN} \ $となります。

(3)解答：ト
電気設備の技術基準の解釈第63条第3項第3号イに規定されている通り，$ \ \mathrm {A} \ $種となります。

(4)解答：リ
電気設備の技術基準の解釈第63条第3項第3号イに規定されている通り，水平力となります。

(5)解答：イ
電気設備の技術基準の解釈第63条第3項第4号イに規定されている通り，耐張型となります。

＜電気設備の技術基準の解釈第63条（抜粋）＞
3　長径間工事は，次の各号によること。

　一　高圧架空電線は，引張強さ$ \ 8.71 \ \mathrm {kN} \ $以上のもの又は断面積(1)$ \ \color {red}{\underline {22}} \ \mathrm {{mm}^{2}} \ $以上の硬銅より線であること。

　二　特別高圧架空電線は，引張強さ(2)$ \ \color {red}{\underline {21.67}} \ \mathrm {kN} \ $以上のより線又は断面積$ \ 55 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ $以上の硬銅より線であること。

　三　長径間工事箇所の支持物に木柱，鉄筋コンクリート柱又は鉄柱を使用する場合は，次によること。

　　イ　木柱，(3)$ \ \color {red}{\underline {\mathrm {A}}} \ $種鉄筋コンクリート柱又は(3)$ \ \color {red}{\underline {\mathrm {A}}} \ $種鉄柱を使用する場合は，全架渉線につき各架渉線の想定最大張力の$ \ 1 / 3 \ $に等しい不平均張力による(4)水平力に耐える支線を，電線路に平行な方向の両側に設けること。

　　ロ　$ \ \mathrm {B} \ $種鉄筋コンクリート柱又は$ \ \mathrm {B} \ $種鉄柱を使用する場合は，次のいずれかによること。

　　（イ）耐張型の柱を使用すること。

　　（ロ）イの規定に適合する支線を施設すること。

　　ハ　土地の状況により，イ又はロの規定により難い場合は，長径間工事箇所から$ \ 1 \ $径間又は$ \ 2 \ $径間離れた場所に施設する支持物が，それぞれイ又はロの規定に適合するものであること。

　四　長径間工事箇所の支持物に鉄塔を使用する場合は，次によること。

　　イ　長径間工事区間（長径間工事箇所が連続する場合はその連続する区間をいい，長径間工事箇所の間に長径間工事以外の箇所が1径間のみ存在する場合は，当該箇所及びその前後の長径間工事箇所は連続した$ \ 1 \ $の長径間工事区間とみなす。以下この号において同じ。）の両端の鉄塔は，(5)耐張型であること。

　　ロ　土地の状況によりイの規定により難い場合は，長径間工事区間から長径間工事区間の外側に$ \ 1 \ $径間又は$ \ 2 \ $径間離れた場所に施設する鉄塔が，(5)耐張型であること。