《法規》〈電気設備技術基準〉[H23:問3]第1種特別高圧保安工事に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,特別高圧架空電線路の第\( \ 1 \ \)種特別高圧保安工事に関する記述の一部である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選びなさい。

a.電線には,\( \ \fbox {  (1)  } \ \)による場合を除き,径間の途中において接続点を設けないこと。

b.径間は,支持物が鉄塔の場合は\( \ \fbox {  (2)  } \ \mathrm {[m]} \ \)以下であること。
 ただし,電線に引張強さ\( \ 58.84 \ \mathrm {[kN]} \ \)以上のより線又は断面積\( \ 150 \ \mathrm {[{mm}^{2}]} \ \)以上の硬銅より線を使用する場合は,この限りでない。

c.電線が他の工作物と接近し,又は交さする場合にあっては,その電線を支持するがいし装置は,次のいずれかに掲げるものであること。

① 懸垂がいし又は長幹がいしを使用するものであって,\( \ 50 \ \mathrm {%} \ \)衝撃せん絡電圧の値が,当該電線の近接する他の部分を支持するがいし装置の値の\( \ 110 \ \mathrm {[%]} \ \)(使用電圧が\( \ 130 \ 000 \ \mathrm {[V]} \ \)を超える場合は\( \ 105 \ \mathrm {[%]} \ \))以上のもの

② アークホーンを取り付けた懸垂がいし,長幹がいし又は\( \ \fbox {  (3)  } \ \)を使用するもの。

③ \( \ 2 \ \)連以上の懸垂がいし又は長幹がいしを使用するもの

d.電線路には,\( \ \fbox {  (4)  } \ \)を施設すること。ただし,使用電圧が\( \ 100 \ 000 \ \mathrm {[V]} \ \)未満の場合において,がいしにアークホーンを取り付けるとき又は電線の把持部にアーマロッドを取り付けるときは,この限りでない。

e.電線路には,電路に地絡を生じた場合又は短絡した場合に,使用電圧が\( \ 100 \ 000 \ \mathrm {[V]} \ \)未満の場合においては,\( \ \fbox {  (5)  } \ \)秒以内に自動的に電路を遮断する装置を設けること。

〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& \mathrm {S} \ 形スリーブ         &(ロ)& 支持線     &(ハ)& 2 \\[ 5pt ] &(ニ)& 圧縮接続     &(ホ)& 避雷器     &(ヘ)& 600 \\[ 5pt ] &(ト)& 3       &(チ)& 800     &(リ)& 1 \\[ 5pt ] &(ヌ)& ピンがいし     &(ル)& ステーションポストがいし         &(ヲ)& 400 \\[ 5pt ] &(ワ)& 接続用コネクタ     &(カ)& ラインポストがいし     &(ヨ)& 架空地線 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第95条からの出題です。
特別保安工事に関する問題で条文を見たことない方も多いかもしれませんが,重要条文である第70条の高圧保安工事と径間の値等似ている部分があります。第70条の高圧保安工事に関する内容も合わせて見ておくようにしましょう。

【解答】

(1)解答:ニ
電気設備の技術基準の解釈第95条第1項2号に規定されている通り,圧縮接続となります。

(2)解答:ヲ
電気設備の技術基準の解釈第95条第1項4号95-2表に規定されている通り,\( \ 400 \ \mathrm {m} \ \)となります。

(3)解答:カ
電気設備の技術基準の解釈第95条第1項5号ロに規定されている通り,ラインポストがいしとなります。

(4)解答:ヨ
電気設備の技術基準の解釈第95条第1項7号に規定されている通り,架空地線となります。

(5)解答:ト
電気設備の技術基準の解釈第95条第1項8号に規定されている通り,\( \ 3 \ \)秒となります。

<電気設備の技術基準の解釈第95条(抜粋)>
第\( \ \mathrm {1} \ \)種特別高圧保安工事は、次の各号によること。

一 電線は、ケーブルである場合を除き、95-1表に規定するものであること。

                  95-1表
\[
\begin{array}{|l|c|}
\hline
    使用電圧の区分 & 電線 \\
\hline
100,000 \ \mathrm {V} \ 未満 & {\displaystyle 引張強さ \ 21.67 \ \mathrm {kN} \ 以上のより線又は}\atop {\displaystyle 断面積 \ 55 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ 以上の硬銅より線 \  } \\
\hline
100,000 \ \mathrm {V} \ 以上 \ 130,000 \ \mathrm {V} \ 未満    & {\displaystyle 引張強さ \ 38.05 \ \mathrm {kN} \ 以上のより線又は}\atop {\displaystyle 断面積 \ 100 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ 以上の硬銅より線 } \\
\hline
130,000 \ \mathrm {V} \ 以上 \ 300,000 \ \mathrm {V} \ 未満 & {\displaystyle 引張強さ \ 58.84 \ \mathrm {kN} \ 以上のより線又は}\atop {\displaystyle 断面積 \ 150 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ 以上の硬銅より線 } \\
\hline
300,000 \ \mathrm {V} \ 以上 & {\displaystyle 引張強さ \ 77.47 \ \mathrm {kN} \ 以上のより線又は}\atop {\displaystyle 断面積 \ 200 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ 以上の硬銅より線 } \\
\hline
\end{array}
\] 二 径間の途中において電線を接続する場合は、(1)圧縮接続によること。

三 支持物は、\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄筋コンクリート柱、\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄柱又は鉄塔であること。

四 径間は、95-2表によること。

五 電線が他の工作物と接近又は交差する場合は、その電線を支持するがいし装置は、次のいずれかのものであること。

 イ 懸垂がいし又は長幹がいしを使用するものであって、\( \ 50 \ \mathrm {%} \ \)衝撃せん絡電圧の値が、当該電線の近接する他の部分を支持するがいし装置の値の\( \ 110 \ \mathrm {%} \ \)(使用電圧が\( \ 130,000 \ \mathrm {V} \ \)を超える場合は、\( \ 105 \ \mathrm {%} \ \))以上のもの

 ロ アークホーンを取り付けた懸垂がいし、長幹がいし又は(3)ラインポストがいしを使用するもの

 ハ \( \ 2 \ \)連以上の懸垂がいし又は長幹がいしを使用するもの

六 前号の場合において、支持線を使用するときは、その支持線には、本線と同一の強さ及び太さのものを使用し、かつ、本線との接続は、堅ろうにして電気が安全に伝わるようにすること。

七 電線路には、(4)架空地線を施設すること。ただし、使用電圧が\( \ 100,000 \ \mathrm {V} \ \)未満の場合において、がいしにアークホーンを取り付けるとき又は電線の把持部にアーマロッドを取り付けるときは、この限りでない。

八 電線路には、電路に地絡を生じた場合又は短絡した場合に\( \color{red}{\underline {(5) \ 3}} \ \)秒(使用電圧が\( \ 100,000 \ \mathrm {V} \ \)以上の場合は、\( \ 2 \ \)秒)以内に自動的に電路を遮断する装置を設けること。

九 電線は、風、雪又はその組合せによる揺動により短絡するおそれがないように施設すること。



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