《法規》〈電気事業法〉[R02:問1]保安規程に規定すべき事項に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,「電気事業法施行規則」に基づく,自家用電気工作物以外の事業用電気工作物であって,発電事業の用に供するものを設置する者が,保安規程に規定すべき事項の一部である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

a) 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に関する保安のための関係法令及び保安規程の遵守のための体制に関すること。

b) \( \ \fbox {  (1)  } \ \)の職務の範囲及びその内容並びに\( \ \fbox {  (1)  } \ \)が保安の監督を行う上で必要となる権限及び組織上の位置付けに関すること。

c) 事業用電気工作物の工事,維持又は運用を行う者に対する\( \ \fbox {  (2)  } \ \)に関すること。

d) 発電用の事業用電気工作物の工事,維持又は運用に関する保安を計画的に実施し,及び改善するための措置であって,保安についての方針及び体制,計画,実施,\( \ \fbox {  (3)  } \ \)並びに改善に関すること。

e) 発電用の事業用電気工作物の保安に係る\( \ \fbox {  (4)  } \ \)の内容及びその重要度に応じた管理に関すること。

f) 発電所の運転を相当期間停止する場合における\( \ \fbox {  (5)  } \ \)に関すること。

〔問1の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 保安要員の確保     &(ロ)& 文書     &(ハ)& 主任技術者 \\[ 5pt ] &(ニ)& 経営責任者     &(ホ)& 保安教育     &(ヘ)& 外部からの物品又は役務の調達 \\[ 5pt ] &(ト)& 法定事業者検査     &(チ)& 技術員      &(リ)& 主任技術者の代務者 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 記録     &(ル)& 報告     &(ヲ)& 評価 \\[ 5pt ] &(ワ)& 保全の方法     &(カ)& 命令     &(ヨ)& 指示 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気事業法施行規則第50条からの出題です。
保安規程は第2項の電気事業の用に供するものと第3項それ以外のもの(自家用電気工作物)に分けられて規定されています。
(2)以外の事項は第3項には記載のない内容となり,そういう箇所から出題されやすいことがわかります。見比べて比較検討すると勉強になり忘れにくいので,違いをしっかりと理解しておきましょう。

【解答】

(1)解答:ハ
電気事業法施行規則第50条第2項3号に規定されている通り,主任技術者となります。

(2)解答:ホ
電気事業法施行規則第50条第2項4号に規定されている通り,保安教育となります。

(3)解答:ヲ
電気事業法施行規則第50条第2項5号ニに規定されている通り,評価となります。

(4)解答:ヘ
電気事業法施行規則第50条第2項11号に規定されている通り,外部からの物品又は役務の調達となります。

(5)解答:ワ
電気事業法施行規則第50条第2項12号に規定されている通り,保全の方法となります。

<電気事業法施行規則第50条(抜粋)>
1 法第四十二条第一項の保安規程は、次の各号に掲げる事業用電気工作物の種類ごとに定めるものとする。

一 事業用電気工作物であって、一般送配電事業、送電事業又は発電事業(法第三十八条第四項第四号に掲げる事業に限る。次項において同じ。)の用に供するもの

二 事業用電気工作物であって、前号に掲げるもの以外のもの

2 前項第一号に掲げる事業用電気工作物を設置する者は、法第四十二条第一項の保安規程において、次の各号(その者が発電事業(その事業の用に供する発電用の電気工作物が第四十八条の二第一号に掲げる要件に該当するものに限る。)を営むもの以外の者である場合にあっては、第五号から第七号まで及び第十一号を除く。)に掲げる事項を定めるものとする。

一 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安のための関係法令及び保安規程の遵守のための体制(経営責任者の関与を含む。)に関すること。

二 事業用電気工作物の工事、維持又は運用を行う者の職務及び組織に関すること(次号に掲げるものを除く。)。

三 (1)主任技術者の職務の範囲及びその内容並びに(1)主任技術者が保安の監督を行う上で必要となる権限及び組織上の位置付けに関すること。

四 事業用電気工作物の工事、維持又は運用を行う者に対する(2)保安教育に関することであって次に掲げるもの

 イ 関係法令及び保安規程の遵守に関すること。

 ロ 保安のための技術に関すること。

 ハ 保安教育の計画的な実施及び改善に関すること。

五 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安を計画的に実施し、及び改善するための措置であって次に掲げるもの(前号に掲げるものを除く。)

 イ 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての方針及び体制に関すること。

 ロ 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての計画に関すること。

 ハ 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての実施に関すること。

 ニ 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての(3)評価に関すること。

 ホ 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての改善に関すること。

六 発電用の事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安のために必要な文書の作成、変更、承認及び保存の手順に関すること。

七 前号に規定する文書についての保安規程上の位置付けに関すること。

八 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する保安についての適正な記録に関すること。

九 事業用電気工作物の保安のための巡視、点検及び検査に関すること。

十 事業用電気工作物の運転又は操作に関すること。

十一 発電用の事業用電気工作物の保安に係る(4)外部からの物品又は役務の調達の内容及びその重要度に応じた管理に関すること。

十二 発電所の運転を相当期間停止する場合における(5)保全の方法に関すること。

十三 災害その他非常の場合に採るべき措置に関すること。

十四 保安規程の定期的な点検及びその必要な改善に関すること。

十五 その他事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安に関し必要な事項

3 第一項第二号に掲げる事業用電気工作物を設置する者は、法第四十二条第一項の保安規程において、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。ただし、鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)、鉄道営業法(明治三十三年法律第六十五号)、軌道法(大正十年法律第七十六号)又は鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)が適用され又は準用される自家用電気工作物については発電所、変電所及び送電線路に係る次の事項について定めることをもって足りる。

一 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。

二 事業用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者に対する保安教育に関すること。

三 事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための巡視、点検及び検査に関すること。

四 事業用電気工作物の運転又は操作に関すること。

五 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。

六 災害その他非常の場合に採るべき措置に関すること。

七 事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての記録に関すること。

八 事業用電気工作物(使用前自主検査、溶接事業者検査若しくは定期事業者検査(以下「法定事業者検査」と総称する。)又は法第五十一条の二第一項若しくは第二項の確認(以下「使用前自己確認」という。)を実施するものに限る。)の法定事業者検査又は使用前自己確認に係る実施体制及び記録の保存に関すること。

九 その他事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安に関し必要な事項



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