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【問題】
【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)
次の文章は,高圧の需要家において停電作業をする場合の保安の監督に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
施設管理において,電気設備の設置,点検,修理等には停電作業が不可欠であり保安の確保に万全を期す必要がある。
a) 停電作業を行う際は,当該電路の開閉器を開放し,作業着手前に\( \ \fbox { (1) } \ \)を使用して,当該電路が停電したことを確認する。
b) 高圧受電設備や配電線路の電路を開放して作業を行う際は,他線路からの\( \ \fbox { (2) } \ \)や,近接線の接触による思いがけない事故により作業区域の電路に電圧が印加されることがある。感電事故防止の観点から,簡単な作業でも必ず保安上適切な箇所に\( \ \fbox { (3) } \ \)接地器具を使用して作業者の安全を確保する。
c) コンデンサ,ケーブル及びこう長が長い電路においては,充電電流が大きく,\( \ \fbox { (4) } \ \)による電撃等の危険性が大きいことから,安全な方法により確実に\( \ \fbox { (5) } \ \)する。
〔問4の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 干渉 &(ロ)& リアクトル &(ハ)& 放電 \\[ 5pt ]
&(ニ)& 誘導 &(ホ)& 施錠 &(ヘ)& 検電器具 \\[ 5pt ]
&(ト)& 放電棒 &(チ)& 遮断 &(リ)& 絶縁破壊 \\[ 5pt ]
&(ヌ)& 絶縁 &(ル)& 残留電荷 &(ヲ)& 電磁波 \\[ 5pt ]
&(ワ)& 短絡 &(カ)& 電流計 &(ヨ)& 電位差 \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
労働安全衛生規則第339条からの出題ですが,高圧の需要家において停電作業をする際の保安監督の実務の知識を問うような問題となっています。
電験3種令和4年下期法規科目問9に具体的な停電作業の実施手順に関する問題も出題されているので,確認しておくことをおすすめします。
【解答】
(1)解答:ヘ
労働安全衛生規則第339条第1項第3号の通り,検電器具となります。
(2)解答:ニ
労働安全衛生規則第339条第1項第3号の通り,誘導となります。
(3)解答:ワ
労働安全衛生規則第339条第1項第3号の通り,短絡となります。
(4)解答:ル
労働安全衛生規則第339条第1項第2号の通り,残留電荷となります。
(5)解答:ハ
労働安全衛生規則第339条第1項第2号の通り,放電となります。
<労働安全衛生規則第339条>
事業者は,電路を開路して,当該電路又はその支持物の敷設,点検,修理,塗装等の電気工事の作業を行なうときは,当該電路を開路した後に,当該電路について,次に定める措置を講じなければならない。当該電路に近接する電路若しくはその支持物の敷設,点検,修理,塗装等の電気工事の作業又は当該電路に近接する工作物(電路の支持物を除く。以下この章において同じ。)の建設,解体,点検,修理,塗装等の作業を行なう場合も同様とする。
一 開路に用いた開閉器に,作業中,施錠し,若しくは通電禁止に関する所要事項を表示し,又は監視人を置くこと。
二 開路した電路が電力ケーブル,電力コンデンサー等を有する電路で,(4)残留電荷による危険を生ずるおそれのあるものについては,安全な方法により当該残留電荷を確実に(5)放電させること。
三 開路した電路が高圧又は特別高圧であったものについては,(1)検電器具により停電を確認し,かつ,誤通電,他の電路との混触又は他の電路からの(2)誘導による感電の危険を防止するため,(3)短絡接地器具を用いて確実に短絡接地すること。
2 事業者は,前項の作業中又は作業を終了した場合において,開路した電路に通電しようとするときは,あらかじめ,当該作業に従事する労働者について感電の危険が生ずるおそれのないこと及び短絡接地器具を取りはずしたことを確認した後でなければ,行なってはならない。