《機械》〈情報伝送及び処理〉[R07:問8]ネットワーク通信におけるIPアドレスに関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

次の\( \ \mathrm {(a)} \ \),\( \ \mathrm {(b)} \ \),\( \ \mathrm {(c)} \ \),\( \ \mathrm {(d)} \ \)及び\( \ \mathrm {(e)} \ \)の文章は,ネットワーク通信における\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスに関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを\( \ \mathrm {(a)} \ \),\( \ \mathrm {(b)} \ \),\( \ \mathrm {(c)} \ \),\( \ \mathrm {(d)} \ \)及び\( \ \mathrm {(e)} \ \)ごとに下に示した解答群の中から選べ。

\( \ \mathrm {(a)} \ \) \( \ \mathrm {IPv6} \ \)の\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスが用いられる主な背景は,世界的にグローバル\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスが\( \ \fbox {  (1)  } \ \)してきているためである。

 (イ) 暗号化  (ロ) 仮想化  (ハ) 枯渇  (ニ) 遅延
 (ホ) 冗長化

\( \ \mathrm {(b)} \ \) \( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスはサブネットマスクにより二つに分けられるが,それはネットワークアドレス部と\( \ \fbox {  (2)  } \ \)である。

 (イ) ルートアドレス部  (ロ) リンクアドレス部
 (ハ) データアドレス部  (ニ) ホストアドレス部
 (ホ) ウィンドウアドレス部

\( \ \mathrm {(c)} \ \) \( \ \fbox {  (3)  } \ \)は,グローバル\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスとプライベート\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスの変換を行う。

 (イ) \( \ \mathrm {NAT} \ \)  (ロ) \( \ \mathrm {DNS} \ \)  (ハ) \( \ \mathrm {POP3} \ \)  (ニ) \( \ \mathrm {ICMP} \ \)
 (ホ) \( \ \mathrm {RARP} \ \)

\( \ \mathrm {(d)} \ \) \( \ \mathrm {ARP} \ \)により\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスと関連付けされるのは,\( \ \fbox {  (4)  } \ \)である。

 (イ) ドメインネーム  (ロ) 仮想アドレス 
 (ハ) マルチキャスティング  (ニ) リゾルバ
 (ホ) \( \ \mathrm {MAC} \ \)アドレス

\( \ \mathrm {(e)} \ \) \( \ \fbox {  (5)  } \ \)は,ネットワークに接続した機器に\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスを自動的に設定するための仕組みである。

 (イ) \( \ \mathrm {HTTP} \ \)  (ロ) \( \ \mathrm {DHCP} \ \)  (ハ) アプリケーションプロトコル
 (ニ) \( \ \mathrm {SNMP} \ \)  (ホ) ダイナミックルーティング

【ワンポイント解説】

\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスのネットワーク技術に関する問題です。
\( \ \mathrm {IP} \ \left( \mathrm {Internet \ Protocol} \right) \ \)は\( \ \mathrm {OSI} \ \)参照モデルのネットワーク層(レイヤ3)に対応し,\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスはインターネット上の住所のようなものという感覚を持つとわかりやすいです。
情報技術者の資格を体系的に勉強されていれば,比較的メインの分野として扱う内容ですが,ほとんどの電験受験生が勉強対象外としている分野かなと思います。参考程度に見ておきましょう。

【解答】

(1)解答:ハ
\( \ \mathrm {IPv6} \ \)は,世界的にグローバル\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスが枯渇してきたために,アドレスを\( \ \mathrm {IPv4} \ \)の\( \ 32 \ \)ビットから\( \ 128 \ \)ビットに拡張したものとなります。

(2)解答:ニ
\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスはサブネットマスクにより先頭から何ビット目までがネットワークアドレス部で,何ビット目からホストアドレス部かが分けられます。一般に\( \ 8 \ \)ビットずつに区切り\( \ 10 \ \)進数で表します。

(3)解答:イ
社内の\( \ \mathrm {PC} \ \)等にはプライベート\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスが使用され,インターネットに接続されたサーバで使用されるグローバル\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスには直接通信することができません。そのため,グローバル\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスとプライベート\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスの変換を行う\( \ \mathrm {NAT} \ \left( \mathrm {Network \ Address \ Translation }\right) \ \)という機能が使用されます。

(4)解答:ホ
\( \ \mathrm {ARP} \ \left( \mathrm {Address \ Resolution \ Protocol} \right) \ \)により\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスと関連付けされるのは,\( \ \mathrm {MAC} \ \)アドレス(機器の識別番号のようなもの)であり,\( \ \mathrm {ARP} \ \)テーブルと呼ばれる対応表を作ります。

(5)解答:ロ
ネットワークに接続した機器に\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスを自動的に設定するための仕組みは\( \ \mathrm {DHCP} \ \left( \mathrm {Dynamic \ Host \ Configuration \ Protocol} \right) \ \)と呼ばれます。パソコン起動時からシャットダウンまでの時限的に\( \ \mathrm {IP} \ \)アドレスを割り当てる方法が一般的です。



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