《電力》〈変電〉[H27:問6] 変圧器と分路リアクトルの鉄心材料に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,大形変圧器と分路リアクトルの鉄心材料及び構造に関する記述である。文中の  に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選びなさい。

大形変圧器に一般に用いられている鉄心材料は方向性けい素鋼板である。方向性けい素鋼板は結晶格子が  (1)  に配向しており,無配向性けい素鋼板に比べて  (2)    (3)  が小さく  (4)  が高いので,大形変圧器の低損失化や低騒音化,小形化に寄与している。

方向性けい素鋼板は,鋼板製造時の圧延方向と同じ方向に磁束を流し,その特性を最大限に活用するような鉄心形状が用いられている。

また,最近では磁化特性の改善のため,磁区の高配向性化やレーザ照射などにより材料表面に溝を形成する  (5)  が適用されている。

一方,分路リアクトルには  (6)  付鉄心リアクトルと空心リアクトルの二種類がある。  (6)  付鉄心は容量の大きなものでは,  (6)  部分の磁束のフリンジングによって  (2)  が増加する。それによる過熱を防ぐため,方向性けい素鋼板を放射状に積層し,樹脂で一体化した鉄心ブロック(放射状鉄心)が使用され,絶縁物スペーサと交互に積み上げられたものを上下継鉄を通して強固に締め付ける構造となっている。空心リアクトルは,方向性けい素鋼板を使用すると高コストになる場合,また,  (7)  や高調波による  (2)  が問題となる場合に用いられる。

〔問6の解答群〕
                                                                            

【ワンポイント解説】

なかなか内容が難しい問題ですが,選択肢が絞りやすいので,消去法で解答を導き出すようにしましょう。

【解答】

(1)解答:チ
(2)解答:ヲ
(3)解答:ヌ
(4)解答:ニ
方向性けい素鋼板は同一方向に結晶が配向している鋼板で,問題文にあるように,鋼板製造時の圧延方向と同じ方向に磁束を流し,その特性を最大限に活用するような鉄心形状とすれば透磁率が大きくなり,その結果鉄損磁気ひずみが小さくなります。
また,ギャップ付鉄心の分路リアクトルではギャップ部分の磁束のフリンジング(磁束の膨らみ)によって鉄損が増加します。

(5)解答:レ
題意に沿った技術を磁区制御技術と言います。

(6)解答:タ
分路リアクトルに使用されるリアクトルには鉄心形リアクトルと空心リアクトルがありますが,鉄心形リアクトルは鉄心を挿入することにより透磁率が大きくなるので,インダクタンスは大きくなりますが,ギャップがない場合,磁気飽和によりある値の電流以上で直線性を示さなくなるので,通常ギャップ付のリアクトルを使用します。

(7)解答:ワ
空心リアクトルは鉄共振や高調波の鉄損が問題となる場合に,コストメリット等を考慮して導入されます。



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