《電力・管理》〈電気施設管理〉[H27:問5] 電力系統の保護リレーに関する論説問題

【問題】

【難易度】★☆☆☆☆(易しい)

電力設備における事故などの異常状態を検出し,その部分を系統から切り離すよう指令を出す保護リレーに関して,次の問に答えよ。

(1) 以下に示す具備すべき条件の中から三つを選び説明せよ。

 a.選択性

 b.信頼性

 c.動作感度

 d.動作速度

(2) 主保護,後備保護について説明せよ。また,超高圧基幹系送電線の主保護リレーにおける信頼性向上のための設置上の配慮事項を説明せよ。

【ワンポイント解説】

内容も基礎的な内容であり,例え分からなくてもある程度部分点が獲得できそうな問題です。論説問題でこのレベルの問題が出題された場合はチャンスとなります。確実に得点できるように頑張りましょう。

【解答】

(1)具備すべき条件の中から三つを選び説明
(ポイント)
・リレーの目的は事故の波及防止と極小化が目的であるため,各項目ともその内容を逸脱しないように記載する。

(試験センター解答例)
a.選択性
保護対象区間の事故などの異常状態だけを識別し,必要最小限の範囲の遮断で事故区間を停止して,その他の設備を不必要に遮断させない能力を有すること。

b.信頼性
誤動作・誤不動作は許されず,正動作・正不動作が要求されること。無保護区間がないようにし,また保護区間外事故で誤動作することのないように保護協調をとる。具体的には複数のリレーの組み合わせ,二重化,後備保護の設置などがある。

c.動作感度
系統構成,需要などの運転状況,事故様相などによって変化する事故電流,電圧の大小によって,保護性能に影響を受けないような動作感度を確保できること。

d.動作速度
電力系統の安定度維持,機器破損の回避及び事故拡大防止に必要な高速動作が可能なこと。

(2)主保護,後備保護についてと超高圧基幹系送電線の主保護リレーにおける信頼性向上のための設置上の配慮事項
(ポイント)
・主保護は事故が発生した際にまず動作する保護リレーで,後備保護は主保護が不動作した場合や遮断失敗した場合等に動作する。
・超高圧基幹系統においてはリレーの二重化をしている。

(試験センター解答例)
主保護とは,ある事故に対しまず動作することが求められている第一の保護で,事故区間だけを選択遮断することを目的としている。何らかの原因で主保護動作に失敗した場合に備え,第二,第三の保護,すなわち後備保護が設置されている。後備保護は主保護による保護が行われないと判断してから保護するため,一般的に遮断時間が遅くなり,また,広範な遮断となる。

重要度の高い基幹系送電線においては,主保護を 2 組設置し,いずれかのリレーでも遮断器を動作できるようにしている。この 2 組のリレーは一般的には同じリレーとすることが多い。また,遮断器のトリップ回路も 2 系統にして
いる。これらにより送電線事故除去に対し,保護信頼度の向上を図っている。



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