《法規》〈電気設備技術基準〉[R02:問6]電気自動車等から電気を供給するための設備に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,電気自動車等から電気を供給するための設備等の施設に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

電気自動車等から供給設備を介して,一般用電気工作物に電気を供給する場合は,次により施設すること。

a) 電気自動車等の出力は,\( \ \fbox {  (1)  } \ \mathrm {kW} \ \)未満であるとともに,低圧幹線の許容電流以下であること。

b) 電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は,\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)以下であること。ただし,次により施設する場合はこの限りでない。

① 対地電圧が,直流\( \ 450 \ \mathrm {V} \ \)以下であること。

② 供給設備が,低圧配線と直接接続して施設すること。

③ 直流電路が,\( \ \fbox {  (2)  } \ \)であること。

④ 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。

⑤ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に\( \ \fbox {  (3)  } \ \)を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。

⑥ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。ただし,電路の電線が切断し,\( \ \fbox {  (4)  } \ \)が露出するおそれがない場合はこの限りでない。

c) 供給用電線と電気自動車等との接続には,次に適合する専用の接続器を用いること。

① 電気自動車等と接続されている状態及び接続されていない状態において,\( \ \fbox {  (4)  } \ \)が露出しないものであること。

② 屋側又は屋外に施設する場合には,電気自動車等と接続されている状態において,\( \ \fbox {  (5)  } \ \)に対して保護されているものであること。

d) 供給設備の筐体等,接続器その他の器具に電線を接続する場合は,\( \ \fbox {  (6)  } \ \)を施した端子に電線をねじ止めその他の方法により,堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続するとともに,接続点に張力が加わらないようにすること。

〔問6の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 1 \ 000     &(ロ)& 過電流     &(ハ)& 機械的衝撃 \\[ 5pt ] &(ニ)& すず若しくは亜鉛メッキ        &(ホ)& 充電部分     &(ヘ)& じんあい \\[ 5pt ] &(ト)& 簡易接触防護措置     &(チ)& 地中埋設     &(リ)& 接続部分 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 非接地     &(ル)& 水の飛まつ     &(ヲ)& 地絡 \\[ 5pt ] &(ワ)& 1     &(カ)& 10     &(ヨ)& \mathrm {C}種接地工事 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第199条の2からの出題です。
近年の電気自動車技術の向上に伴い,個人的にはどこかで出題されそうな条文だなぁとは思っていましたが,まさか\( \ 20 \ \)点問題で出題されるとは思っていませんでした。
時代の流れを掴むという意味では日々のニュースにも注目しておくと良いかと思います。

【解答】

(1)解答:カ
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項1号に規定されている通り,10kWとなります。

(2)解答:ヌ
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項5号ハに規定されている通り,非接地となります。

(3)解答:ヲ
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項5号ホに規定されている通り,地絡となります。

(4)解答:ホ
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項5号ヘ及び第1項7号イに規定されている通り,充電部分となります。

(5)解答:ル
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項7号ロに規定されている通り,水の飛まつとなります。

(6)解答:ト
電気設備の技術基準の解釈第199条の2第1項8号に規定されている通り,簡易接触防護措置となります。

<電気設備の技術基準の解釈第199条の2(抜粋)>
電気自動車等(道路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)第17条の2第3項に規定される電力により作動する原動機を有する自動車をいう。以下この条において同じ。)から供給設備(電力変換装置、保護装置又は開閉器等の電気自動車等から電気を供給する際に必要な設備を収めた筐体等をいう。以下この項において同じ。)を介して、一般用電気工作物に電気を供給する場合は、次の各号により施設すること。

一 電気自動車等の出力は、(1)10kW未満であるとともに、低圧幹線の許容電流以下であること。

二 電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 イ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路以外の電路が、次のいずれかに該当する場合

  (イ) 第36条第1項ただし書に該当する場合(第36条第2項第二号及び第三号に該当する場合を除く。)

  (ロ) 第36条第2項第二号又は第三号に該当する場合であって、当該電路に適用される規定により施設されるとき

 ロ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路が、次のいずれかに該当する場合

  (イ) 電路の対地電圧が150V以下の場合において、イ(イ)に該当し、かつ、電気自動車等を常用電源の停電時の非常用予備電源として用いる場合

  (ロ) 第五号ただし書の規定により施設する場合

三 電路に過電流を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。

四 屋側配線又は屋外配線は、第143条第1項(第一号イ、第三号及び第四号を除く。)又は第2項の規定に準じて施設すること。この場合において、同条の規定における「屋内電路」は「屋側又は屋外電路」と、「屋内配線」は「屋側配線又は屋外配線」と、「屋内に」は「屋側又は屋外に」と読み替えるものとする。

五 電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は、150V以下であること。ただし、次により施設する場合はこの限りでない。

 イ 対地電圧が、直流450V以下であること。

 ロ 供給設備が、低圧配線と直接接続して施設すること。

 ハ 直流電路が、(2)非接地であること。

 ニ 直流電路に接続する電力変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。

 ホ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路に(3)地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。

 ヘ 電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。ただし、電路の電線が切断し、(4)充電部分が露出するおそれのない場合はこの限りでない。

六 電気自動車等と供給設備とを接続する電線(以下この項において「供給用電線」という。)は、次によること。

 イ 断面積は0.75mm2以上であること。

 ロ 対地電圧が150V以下の場合は、第171条第1項に規定する1種キャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル、又はこれと同等以上の性能を有するケーブルであること。

 ハ 対地電圧が150Vを超え450V以下の場合は、2種キャブタイヤケーブルと同等以上の性能を有するものであるとともに、使用環境を想定した性能を有するものであること。

七 供給用電線と電気自動車等との接続には、次に適合する専用の接続器を用いること。

 イ 電気自動車等と接続されている状態及び接続されていない状態において、(4)充電部分が露出しないものであること。

 ロ 屋側又は屋外に施設する場合には、電気自動車等と接続されている状態において、(5)水の飛まつに対して保護されているものであること。

八 供給設備の筐体等、接続器その他の器具に電線を接続する場合は、(6)簡易接触防護措置を施した端子に電線をねじ止めその他の方法により、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続するとともに、接続点に張力が加わらないようにすること。

九 電気自動車等の蓄電池(常用電源の停電時又は電圧低下発生時の非常用予備電源として用いるものを除く。)には、第44条各号に規定する場合に、自動的にこれを電路から遮断する装置を施設すること。ただし、蓄電池から電気を供給しない場合は、この限りでない。

十 電気自動車等の燃料電池は、第200条第1項の規定により施設すること。ただし、燃料電池から電気を供給しない場合は、この限りでない。



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