《法規》〈電気設備技術基準〉[R04:問6]特別高圧架空電線の接近又は交差に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,特別高圧架空電線と他の工作物との接近又は交差に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

a) 使用電圧が\( \ 35 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)を超える特別高圧架空電線(以下,本問において「特別高圧架空電線」という。)が,建造物,道路(車両及び人の往来がまれであるものを除く。),横断歩道橋,鉄道,軌道,索道,架空弱電流電線路等,低圧又は高圧の架空電線路,低圧又は高圧の電車線路及び他の特別高圧架空電線路以外の工作物(以下,本問において「他の工作物」という。)と接近又は交差して施設される場合における,特別高圧架空電線と他の工作物との離隔距離は,次の表に規定する値以上であること。ただし,使用電圧が\( \ 170 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)を超える場合は,別に定めるところによること。
\[
\begin{array}{|l|c|c|}
\hline
{\displaystyle 特別高圧架空電線の使用電圧の }\atop {\displaystyle 区分             } & {\displaystyle \ \fbox {  (1)  } \ の上方以外で、    }\atop {\displaystyle \ \fbox {  (2)  } \ である場合      } & その他の場合 \\
\hline
35 \ 000 \ \mathrm {V} \ を超え \ 60 \ 000 \ \mathrm {V} \ 以下 & 1 \ \mathrm {m} & 2 \ \mathrm {m} \\
\hline
60 \ 000 \ \mathrm {V} \ を超え \ 170 \ 000 \ \mathrm {V} \ 以下 & \left( 1+c\right) \ \mathrm {m} & \left( 2+c\right) \ \mathrm {m} \\
\hline
\end{array}
\] (備考) \( \ c \ \)は,特別高圧架空電線の使用電圧と\( \ 60 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)の差を\( \ 10 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)で除した値(小数点以下を切り上げる。)に\( \ 0.12 \ \)を乗じたもの

b) 特別高圧架空電線が,他の工作物と第\( \ 1 \ \)次接近状態に施設される場合において,特別高圧架空電線路の電線の切断,支持物の倒壊等の際に,特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより\( \ \fbox {  (3)  } \ \)を及ぼすおそれがあるときは,特別高圧架空電線路を\( \ \fbox {  (4)  } \ \)特別高圧保安工事により施設すること。

c) 特別高圧架空電線路が,他の工作物と第\( \ 2 \ \)次接近状態に施設される場合又は他の工作物の\( \ \fbox {  (5)  } \ \)して施設される場合において,特別高圧架空電線路の電線の切断,支持物の倒壊等の際に,特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより\( \ \fbox {  (3)  } \ \)を及ぼすおそれがあるときは,特別高圧架空電線路を\( \ \fbox {  (6)  } \ \)特別高圧保安工事により施設すること。

d) 特別高圧架空電線が他の工作物の\( \ \fbox {  (7)  } \ \)して施設される場合は,特別高圧架空電線と他の工作物との\( \ \fbox {  (8)  } \ \)は,\( \ 3 \ \mathrm {m} \ \)以上であること。ただし,使用電圧が\( \ 100 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)未満の特別高圧架空電線路の\( \ \fbox {  (2)  } \ \)の場合は,この限りでない。

〔問6の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 下方に接近     &(ロ)& 人に危険 \\[ 5pt ] &(ハ)& 第 \ 1 \ 種     &(ニ)& 支持物が耐張型 \\[ 5pt ] &(ホ)& 上に交差     &(ヘ)& 石油タンク等 \\[ 5pt ] &(ト)& 第 \ 3 \ 種     &(チ)& 市街地等 \\[ 5pt ] &(リ)& 離隔距離     &(ヌ)& 上に接近 \\[ 5pt ] &(ル)& 一般送配電事業の電気の供給に著しい支障             &(ヲ)& 第 \ 4 \ 種 \\[ 5pt ] &(ワ)& 水平離隔距離     &(カ)& 下方に交差 \\[ 5pt ] &(ヨ)& 上部造営材     &(タ)& 第 \ 2 \ 種 \\[ 5pt ] &(レ)& 電線がケーブル     &(ソ)& 火災の危険 \\[ 5pt ] &(ツ)& 支持物が鉄塔     &(ネ)& 垂直離隔距離 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第102条からの出題です。
\( \ 35 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)以下の内容に関しては第106条に規定されていますので,合わせて確認しておくようにして下さい。
第100条前後の接近又は交差の条文は多岐にわたるためかなり苦しいところですが,似たような数値や用語の箇所もあるためノートにまとめなおしてみる等して整理してみて下さい。

【解答】

(1)解答:ヨ
電気設備の技術基準の解釈第102条第1項102-1表に規定されている通り,上部造営材となります。

(2)解答:レ
電気設備の技術基準の解釈第102条第1項102-1表及び第4項に規定されている通り,電線がケーブルとなります。

(3)解答:ロ
電気設備の技術基準の解釈第102条第2項及び第3項に規定されている通り,人に危険となります。

(4)解答:ト
電気設備の技術基準の解釈第102条第2項に規定されている通り,第\( \ 3 \ \)種となります。

(5)解答:ホ
電気設備の技術基準の解釈第102条第3項に規定されている通り,上に交差となります。

(6)解答:タ
電気設備の技術基準の解釈第102条第3項に規定されている通り,第\( \ 2 \ \)種となります。

(7)解答:イ
電気設備の技術基準の解釈第102条第4項に規定されている通り,下方に接近となります。

(8)解答:ワ
電気設備の技術基準の解釈第102条第4項に規定されている通り,水平離隔距離となります。

<電気設備の技術基準の解釈第102条>
使用電圧が\( \ 35,000 \ \mathrm {V} \ \)を超える特別高圧架空電線(以下この条において「特別高圧架空電線」という。)が、建造物、道路(車両及び人の往来がまれであるものを除く。)、横断歩道橋、鉄道、軌道、索道、架空弱電流電線路等、低圧又は高圧の架空電線路、低圧又は高圧の電車線路及び他の特別高圧架空電線路以外の工作物(以下この条において「他の工作物」という。)と接近又は交差して施設される場合における、特別高圧架空電線と他の工作物との離隔距離は、102-1表に規定する値以上であること。

                    102-1表
\[
\begin{array}{|l|c|c|}
\hline
{\displaystyle 特別高圧架空電線の使用電圧の  }\atop {\displaystyle 区分              } & {\displaystyle \color {red} {\underline {(1)上部造営材    }}の上方以外で、}\atop {\displaystyle \color {red} {\underline {(2)電線がケーブル     }}である場合 } & その他の場合 \\
\hline
35,000 \ \mathrm {V} \ を超え \ 60,000 \ \mathrm {V} \ 以下 & 1 \ \mathrm {m} & 2 \ \mathrm {m} \\
\hline
60,000 \ \mathrm {V} \ を超え \ 170,000 \ \mathrm {V} \ 以下 & \left( 1+c\right) \ \mathrm {m} & \left( 2+c\right) \ \mathrm {m} \\
\hline
\end{array}
\] (備考) \( \ c \ \)は、特別高圧架空電線の使用電圧と\( \ 60,000 \ \mathrm {V} \ \)の差を\( \ 10,000 \ \mathrm {V} \ \)で除した値(小数点以下を切り上げる。)に\( \ 0.12 \ \)を乗じたもの

2 特別高圧架空電線が、他の工作物と第1次接近状態に施設される場合において、特別高圧架空電線路の電線の切断、支持物の倒壊等の際に、特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより(3)人に危険を及ぼすおそれがあるときは、特別高圧架空電線路を(4)第\( \ \underline {3} \ \)種特別高圧保安工事により施設すること。

3 特別高圧架空電線路が、他の工作物と第\( \ 2 \ \)次接近状態に施設される場合又は他の工作物の(5)上に交差して施設される場合において、特別高圧架空電線路の電線の切断、支持物の倒壊等の際に、特別高圧架空電線が他の工作物に接触することにより(3)人に危険を及ぼすおそれがあるときは、特別高圧架空電線路を(6)第\( \ \underline {2} \ \)種特別高圧保安工事により施設すること。

4 特別高圧架空電線が他の工作物の(7)下方に接近して施設される場合は、特別高圧架空電線と他の工作物との(8)水平離隔距離は、\( \ 3 \ \mathrm {m} \ \)以上であること。ただし、使用電圧が\( \ 100,000 \ \mathrm {V} \ \)未満の特別高圧架空電線路の(2)電線にケーブルを使用する場合は、この限りでない。



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