《法規》〈太陽電池設備技術基準〉[R05:問5]支持物の構造等に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令」及び「発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈」(以下,「太陽電池設備技術基準の解釈」という。)に基づく,支持物の構造等に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

太陽電池モジュールを支持する工作物(以下,「支持物」という。)は,次により施設しなければならない。

a) 自重,\( \ \fbox {  (1)  } \ \),風圧荷重,積雪荷重その他の当該支持物の設置環境下において想定される各種荷重に対し安定であること。ここで,支持物の安定とは,規定の荷重に対して,支持物が倒壊,飛散及び\( \ \fbox {  (2)  } \ \)しないことをいう。

b) 土地に自立して施設される支持物の基礎部分は,杭基礎若しくは\( \ \fbox {  (3)  } \ \)造の直接基礎又はこれらと同等以上の支持力を有するものであること。

c) 土地に自立して施設されるもののうち設置面からの太陽電池アレイ(太陽電池モジュール及び支持物の総体をいう。)の最高の高さが\( \ 9 \ \mathrm {m} \ \)を超える場合には,構造強度等に係る\( \ \fbox {  (4)  } \ \)及びこれに基づく命令の規定に適合するものであること。

「太陽電池設備技術基準の解釈」では,支持物の標準仕様として,一般仕様,強風仕様及び\( \ \fbox {  (5)  } \ \) 仕様の三つが示されている。これらは,基準風速などの諸条件を満たす場合に,強度計算を実施せずとも必要な強度等を確保できるよう,地上設置型の設備に適用できる標準仕様となっている。

〔問5の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 鉄骨     &(ロ)& 急傾斜地     &(ハ)& 日本産業規格 \\[ 5pt ] &(ニ)& 電気設備技術基準       &(ホ)& 盛土崩壊荷重       &(ヘ)& 振動 \\[ 5pt ] &(ト)& 移動       &(チ)& 被氷荷重     &(リ)& 建築基準法 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 鉄筋コンクリート     &(ル)& 木     &(ヲ)& 豪雨 \\[ 5pt ] &(ワ)& 変形     &(カ)& 地震荷重     &(ヨ)& 多雪 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令第4条及び発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈第3条,第8条からの出題です。
電験ではこれまで出題されてこなかった省令なので,ほぼすべての受験生が初見の内容であったかと思います。
完答を目指すのではなく,できるだけ太陽光発電のイメージをして,文脈から正答を導き出すようにしましょう。

【解答】

(1)解答:カ
発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令第4条第1項第1号の通り,地震荷重となります。

(2)解答:ト
発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈第3条の通り,移動となります。

(3)解答:ヌ
発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令第4条第1項第5号ロの通り,鉄筋コンクリート造となります。

(4)解答:リ
発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令第4条第1項第6号の通り,建築基準法となります。

(5)解答:ヨ
発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈第8条第1項第3号の通り,多雪仕様となります。

<発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令第4条>
太陽電池モジュールを支持する工作物(以下「支持物」という。)は,次の各号により施設しなければならない。

一 自重,(1)地震荷重,風圧荷重,積雪荷重その他の当該支持物の設置環境下において想定される各種荷重に対し安定であること。

二 前号に規定する荷重を受けた際に生じる各部材の応力度が,その部材の許容応力度以下になること。

三 支持物を構成する各部材は,前号に規定する許容応力度を満たす設計に必要な安定した品質を持つ材料であるとともに,腐食,腐朽その他の劣化を生じにくい材料又は防食等の劣化防止のための措置を講じた材料であること。

四 太陽電池モジュールと支持物の接合部,支持物の部材間及び支持物の架構部分と基礎又はアンカー部分の接合部における存在応力を確実に伝える構造とすること。

五 支持物の基礎部分は,次に掲げる要件に適合するものであること。

 イ 土地又は水面に施設される支持物の基礎部分は,上部構造から伝わる荷重に対して,上部構造に支障をきたす沈下,浮上がり及び水平方向への移動を生じないものであること。

 ロ 土地に自立して施設される支持物の基礎部分は,杭基礎若しくは(3)鉄筋コンクリート造の直接基礎又はこれらと同等以上の支持力を有するものであること。

六 土地に自立して施設されるもののうち設置面からの太陽電池アレイ(太陽電池モジュール及び支持物の総体をいう。)の最高の高さが\( \ 9 \ \mathrm {m} \ \)を超える場合には,構造強度等に係る(4)建築基準法及びこれに基づく命令の規定に適合するものであること。

<発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈第3条>
省令第4条第1号における支持物の安定とは,同号に規定する荷重に対して,支持物が倒壊,飛散及び(2)移動しないことをいう。

<発電用太陽電池設備に関する技術基準の解釈第8条(抜粋)>
太陽電池モジュールの支持物を,次の各号いずれかにより地上に設置する場合は,第2条,第3条,第4条,第5条,第6条及び第7条の規定によらないことができる。

一 一般仕様

二 強風仕様

三 (5)多雪仕様



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