《電力》〈配電〉[H27:問7]配電系統の故障に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,配電系統の故障に関する記述である。文中の\(\fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選びなさい。

配電系統の故障には瞬時故障と永久故障がある。瞬時故障は故障点が自然に\(\fbox {  (1)  }\)してリレー動作に至らない場合や,回路が一旦停電した後に故障点が\(\fbox {  (1)  }\)し,再閉路した場合であり,瞬時的な雷サージフラッシオーバや飛来物,鳥獣,樹木などが電線に瞬間的に接触することなどに起因する故障である。一方,永久故障は故障点が\(\fbox {  (1)  }\)しない場合で,例えば,断線垂下,機器の絶縁破壊及び他物との長時間接触などに起因する故障である。

配電系統における故障において,瞬時故障は\(\fbox {  (2)  }\)。瞬時故障の場合,保護装置によって系統を開路し,故障点の\(\fbox {  (1)  }\)を待って再閉路する方式が有効となる。

図1は架空配電線と地中配電線における永久故障の主な原因を示しており,架空送電線事故の\(12%\)及び地中配電線事故の\(33%\)は\(\fbox {  (3)  }\)が原因である。

\(6.6 \ \mathrm {kV}\)高圧系統では,地絡故障点抵抗は\(\fbox {  (4)  }\)以下がほとんどである。このため,リレーの感度を\(\fbox {  (4)  }\)程度としており,ほとんどの地絡事故が検出される。非接地配線系統において,図2に示すように1線が地絡抵抗\(R_{\mathrm {g}}\)を通じて地絡したとき,電流\(I_{\mathrm {g}}\)はテブナンの定理により線路,変圧器,その他のインピーダンスを無視して示せば簡易的に\(\fbox {  (5)  }\)となる。

ここに,\(E\):線間電圧,\(R_{\mathrm {g}}\):地絡故障点抵抗,\(C\):1線当たりの静電容量とする。

〔問7の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 検 出    &(ロ)& 1 \ \mathrm {k\Omega }    &(ハ)& 0.6 \ \mathrm {k\Omega } \\[ 5pt ] &(ニ)& 半数程度である     &(ホ)& \displaystyle I_{\mathrm {g}}=\frac {E / \sqrt {3}}{\displaystyle R_{\mathrm {g}}-\frac {3}{j\omega C}}   &(ヘ)& \displaystyle I_{\mathrm {g}}=\frac {E / \sqrt {3}}{\displaystyle R_{\mathrm {g}}+\frac {1}{j3\omega C}} \\[ 5pt ] &(ト)& 消 滅   &(チ)& 保守不備   &(リ)& 遮 断 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 6 \ \mathrm {k\Omega }   &(ル)& トラッキング   &(ヲ)& \displaystyle I_{\mathrm {g}}=\frac {E / \sqrt {3}}{\displaystyle R_{\mathrm {g}}-\frac {1}{j3\omega C}} \\[ 5pt ] &(ワ)& 大部分を占める   &(カ)& 火 災   &(ヨ)& ごく一部である
\end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

配電系統の故障は落雷や1線地絡等一時的に発生する事故がほとんどで,一旦開路して一定時間が経過した後再閉路することで事故を除去できます。図1の架空送電が自然現象が多く,地中送電が保守不備や設備不備が多いことは非常に重要なので理解しておくようにしましょう。

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【解答】

(1)解答:ト
題意より,解答候補は(イ)検出,(ト)消滅,(リ)遮断になると思いますが,瞬時故障の場合は自然に消滅もしくは,一旦開路すれば消滅するものがほとんどです。文脈から見ても消滅以外はあまり合わないと思います。

(2)解答:ワ
題意より,解答候補は(ニ)半数程度である,(ワ)大部分を占める,(ヨ)ごく一部であるになると思います。配電系統の故障のほとんどは瞬時故障であり,一旦開路して消滅してしまうと再閉路しても問題が発生しない場合がほとんどです。

(3)解答:チ
題意より,解答候補は(チ)保守不備,(ル)トラッキング,(カ)火災であるになると思います。トラッキングは絶縁物の表面に埃等が付着し絶縁を低下させることにより起こる現象で地中ではほとんど起こりません。地中送電ではそのほとんどが保守不備や設備不備等によるもので,外的要因による事故が少ないです。

(4)解答:ヌ
題意より,解答候補は(ロ)\(1 \ \mathrm {k\Omega }\) ,(ハ)\(0.6 \ \mathrm {k\Omega }\),(ヌ)\(6 \ \mathrm {k\Omega }\)になると思います。高圧配電系統では地絡故障点抵抗はほとんどが\(6 \ \mathrm {k\Omega }\)以下です。

(5)解答:ヘ
題意に沿って等価回路を描くと,図2-2の通りとなる。よって,1線地絡電流\(I_{\mathrm {g}}\)は,
\[
I_{\mathrm {g}}=\frac {E / \sqrt {3}}{\displaystyle R_{\mathrm {g}}+\frac {1}{j3\omega C}}
\] と求められる。



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