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【問題】
【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)
ある変電所から,配電線 A , B により,下表に示す需要設備 a , b , c に電力を供給しているとき,次の問に答えよ。配電線は A , B 以外にはないものとし,需要設備 a , b , c の力率は全て 90 % (遅れ一定)とする。
(1) 需要設備 a , b , c の最大電力 [kW] をそれぞれ求めよ。
(2) 変電所の総合最大電力 [kW] を求めよ。
(3) 需要設備 a , b , c の平均電力 [kW] をそれぞれ求めよ。
(4) 変電所の総合負荷率 [%] を求めよ。

【ワンポイント解説】
変電所から需要設備に向かう電路の電力計算に関する問題です。
需要率,不等率,負荷率の定義式は忘れやすいので,試験前に必ず再確認しておくようにしましょう。
本問は平成27年電力管理問5にほぼ同じ問題が出題されているので,多くの受験生が正答したと予想されます。
1.需要率,不等率,負荷率の定義
①需要率
需要率=最大需要電力設備容量×100 [%]
②不等率(常に1以上となる)
不等率=各最大需要電力の和合成した最大需要電力
③負荷率
負荷率=平均需要電力最大需要電力×100 [%]
【解答】
(1)需要設備 a , b , c の最大電力 [kW]
需要設備 a , b , c の最大電力をそれぞれ Pma [kW] , Pmb [kW] , Pmc [kW] とすると,力率 cosθ=0.9 であるから,ワンポイント解説「1.需要率,不等率,負荷率の定義」より,
Pma=設備容量a×需要率a×cosθ=9 000×0.6×0.9=4 860 [kW]Pmb=設備容量b×需要率b×cosθ=5 000×0.7×0.9=3 150 [kW]Pmc=設備容量c×需要率c×cosθ=3 000×0.8×0.9=2 160 [kW]
と求められる。
(2)変電所の総合最大電力 [kW]
配電線 B の最大電力を PmB [kW] とすると,ワンポイント解説「1.需要率,不等率,負荷率の定義」より,
需要設備間の不等率=Pmb+PmcPmB1.25=3 150+2 160PmBPmB=3 150+2 1601.25=4 248 [kW]
であるので,変電所の総合最大電力 Pm [kW] は,
配電線間の不等率=Pma+PmBPm1.1=4 860+4 248PmPm=4 860+4 2481.1=8 280 [kW]
と求められる。
(3)需要設備 a , b , c の平均電力 [kW]
需要設備 a , b , c の平均電力をそれぞれ Pa [kW] , Pb [kW] , Pc [kW] とすると,ワンポイント解説「1.需要率,不等率,負荷率の定義」より,
Pa=Pma×負荷率a=4 860×0.7=3 402 → 3 400 [kW]Pb=Pmb×負荷率b=3 150×0.8=2 520 [kW]Pc=Pmc×負荷率c=2 160×0.6=1 296 → 1 300 [kW]
と求められる。
(4)変電所の総合負荷率 [%]
(2),(3)より,総合負荷率 LF [%] は,ワンポイント解説「1.需要率,不等率,負荷率の定義」の通り,
LF=Pa+Pb+PcPm×100=3 402+2 520+1 2968 280×100≒87.2 [%]
と求められる。