《法規》〈電気設備技術基準〉[R04:問5]電気設備又は必要な場合における電路の接地に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,電気設備の接地及び保安上又は機能上必要な場合における電路の接地に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

a) 電路の保護装置の確実な動作の確保,異常電圧の抑制又は対地電圧の低下を図るために必要な場合は,他の解釈の規定による場合のほか,次に掲げる場所に接地を施すことができる。
 ① 電路の中性点(使用電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)以下の電路において中性点に接地を施し難いときは,電路の\( \ \fbox {  (1)  } \ \))
 ② 特別高圧の直流電路
 ③ \( \ \fbox {  (2)  } \ \)の電路又はこれに接続する直流電路

b) 変圧器の安定巻線若しくは遊休巻線又は電圧調整器の内蔵巻線を異常電圧から保護するために必要な場合は,その巻線に接地を施すことができる。この場合の接地工事は,\( \ \fbox {  (3)  } \ \)種接地工事によること。

c) 需要場所の引込口付近において,地中に埋設されている建物の鉄骨であって,大地との間の電気抵抗値が\( \ 3 \ \Omega \ \)以下の値を保っているものがある場合は,これを接地極に使用して,\( \ \mathrm {B} \ \)種接地工事を施した低圧電線路の中性線又は接地側電線に,高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止のために施す接地に\( \ \fbox {  (4)  } \ \)接地工事を施すことができる。

d) 電子機器に接続する使用電圧が\( \ \fbox {  (5)  } \ \mathrm {V} \ \)以下の電路,その他機能上必要な場所において,電路に接地を施すことにより,感電,火災その他の危険を生じることのない場合には,電路に接地を施すことができる。

〔問5の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 150     &(ロ)& ナトリウム硫黄電池         &(ハ)& \mathrm {D} \\[ 5pt ] &(ニ)& \mathrm {C}     &(ホ)&  一端子     &(ヘ)& 300 \\[ 5pt ] &(ト)& 60     &(チ)& ガード     &(リ)& 加えて \\[ 5pt ] &(ヌ)& 燃料電池       &(ル)& 関わらず     &(ヲ)& 接地側 \\[ 5pt ] &(ワ)& 代えて     &(カ)& 太陽電池     &(ヨ)& \mathrm {A} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第19条からの出題です。
電気設備の技術基準の解釈の前半に出てくる内容なので,多くの受験生が一度は見ていると思いますが,迷わせる空欄と選択肢が多く,条文を理解していてもなかなか完答は難しいかなと考えられる問題です。
本問は3つ程度は正答し,他の問題で補うぐらいのレベルで良いかと思います。

【解答】

(1)解答:ホ
電気設備の技術基準の解釈第19条第1項1号の通り,一端子となります。

(2)解答:ヌ
電気設備の技術基準の解釈第19条第1項3号の通り,燃料電池となります。

(3)解答:ヨ
電気設備の技術基準の解釈第19条第4項の通り,\( \ \mathrm {A} \ \)種接地工事となります。

(4)解答:リ
電気設備の技術基準の解釈第19条第5項の通り,加えてとなります。

(5)解答:イ
電気設備の技術基準の解釈第19条第6項の通り,\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)となります。

<電気設備の技術基準の解釈第19条>
電路の保護装置の確実な動作の確保、異常電圧の抑制又は対地電圧の低下を図るために必要な場合は、本条以外の解釈の規定による場合のほか、次の各号に掲げる場所に接地を施すことができる。

 一 電路の中性点(使用電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)以下の電路において中性点に接地を施し難いときは、電路の(1)一端子

 二 特別高圧の直流電路

 三 (2)燃料電池の電路又はこれに接続する直流電路

2 第1項の規定により電路に接地を施す場合の接地工事は、次の各号によること。

 一 接地極は、故障の際にその近傍の大地との間に生じる電位差により、人若しくは家畜又は他の工作物に危険を及ぼすおそれがないように施設すること。

 二 接地線は、引張強さ\( \ 2.46 \ \mathrm {kN} \ \)以上の容易に腐食し難い金属線又は直径\( \ 4 \ \mathrm {mm} \ \)以上の軟銅線(低圧電路の中性点に施設するものにあっては、引張強さ\( \ 1.04 \ \mathrm {kN} \ \)以上の容易に腐食し難い金属線又は直径\( \ 2.6 \ \mathrm {mm} \ \)以上の軟銅線)であるとともに、故障の際に流れる電流を安全に通じることのできるものであること。

 三 接地線は、損傷を受けるおそれがないように施設すること。

 四 接地線に接続する抵抗器又はリアクトルその他は、故障の際に流れる電流を安全に通じることのできるものであること。

 五 接地線、及びこれに接続する抵抗器又はリアクトルその他は、取扱者以外の者が出入りできない場所に施設し、又は接触防護措置を施すこと。

3 低圧電路において、第1項の規定により同項第一号に規定する場所に接地を施す場合の接地工事は、第2項によらず、次の各号によることができる。

 一 接地線は、引張強さ\( \ 1.04 \ \mathrm {kN} \ \)以上の容易に腐食し難い金属線又は直径\( \ 2.6 \ \mathrm {mm} \ \)以上の軟銅線であるとともに、故障の際に流れる電流を安全に通じることができるものであること。

 二 第17条第1項第三号イからニまでの規定に準じて施設すること。

4 変圧器の安定巻線若しくは遊休巻線又は電圧調整器の内蔵巻線を異常電圧から保護するために必要な場合は、その巻線に接地を施すことができる。この場合の接地工事は、(3)\( \ \color{red}{\underline {\mathrm {A}}} \ \)種接地工事によること。

5 需要場所の引込口付近において、地中に埋設されている建物の鉄骨であって、大地との間の電気抵抗値が\( \ 3 \ \mathrm {\Omega } \ \)以下の値を保っているものがある場合は、これを接地極に使用して、\( \ \mathrm {B} \ \)種接地工事を施した低圧電線路の中性線又は接地側電線に、第24条の規定により施す接地に(4)加えて接地工事を施すことができる。この場合の接地工事は、次の各号によること。

 一 接地線は、引張強さ\( \ 1.04 \ \mathrm {kN} \ \)以上の容易に腐食し難い金属線又は直径\( \ 2.6 \ \mathrm {mm} \ \)以上の軟銅線であるとともに、故障の際に流れる電流を安全に通じることのできるものであること。

 二 接地線は、次のいずれかによること。

  イ 接触防護措置を施すこと。

  ロ 第164条第1項第一号から第三号までの規定に準じて施設すること。

6 電子機器に接続する使用電圧が(5)\( \ \color{red}{\underline {150}} \ \mathrm {V} \ \)以下の電路、その他機能上必要な場所において、電路に接地を施すことにより、感電、火災その他の危険を生じることのない場合には、電路に接地を施すことができる。



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