《法規》〈電気設備技術基準〉[R05:問6]国際規格の取入れに関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,国際規格の取入れに関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

a) 需要場所に施設する低圧で使用する電気設備は,「電気設備技術基準の解釈」第\( \ 1 \ \)章~第\( \ 6 \ \)章(以下「従来方式」という。)によらず,国際電気標準会議\( \ (\mathrm {IEC}) \ 60364 \ \)規格(以下「\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定」という。)により施設することができる。ただし,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気設備と\( \ \fbox {  (1)  } \ \)する場合は,これらの事業者の低圧の電気の供給に係る設備の\( \ \fbox {  (2)  } \ \)の施設と整合がとれていること。

b) 同一の電気使用場所においては,\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定と従来方式とを混用して低圧の電気設備を施設しないこと。ただし,次のいずれかに該当する場合は,この限りでない。この場合において,\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備を同一の場所に施設するときは,表示等によりこれらの設備を\( \ \fbox {  (3)  } \ \)できるものとすること。

 ① 変圧器(\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備が異なる変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器)が非接地式高圧電路に接続されている場合において,当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が\( \ \fbox {  (4)  } \ \Omega \ \)以下であるとき

 ② 鉄骨造等の建物において,\( \ \fbox {  (5)  } \ \)を施した鉄骨等の一部を地中に埋設するとともに,これを共用の接地極として使用して\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備及び従来方式に基づき施設する設備の接地工事を施すとき

〔問6の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 絶縁強化工事     &(ロ)& 直接に接続     &(ハ)& 2 \\[ 5pt ] &(ニ)& 分離     &(ホ)& 等電位ボンディング         &(ヘ)& 単独状態に \\[ 5pt ] &(ト)& 腐食防止工事       &(チ)& 10     &(リ)& 0.2 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 識別     &(ル)& 保護     &(ヲ)& 保護協調方式 \\[ 5pt ] &(ワ)& 接地工事     &(カ)& 絶縁抵抗測定方式     &(ヨ)& 分別 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第218条からの出題です。
ややマイナーな条文で,近年の過去問を見る限り出題されなかった内容です。単純な条文抜出しのみでなく他の条文とも絡んでくるので,令和5年度の問題では最も難易度が高かった問題かなと思います。

【解答】

(1)解答:ロ
電気設備の技術基準の解釈第218条第1項の通り,直接に接続となります。

(2)解答:ワ
電気設備の技術基準の解釈第218条第1項の通り,接地工事となります。

(3)解答:ヌ
電気設備の技術基準の解釈第218条第2項の通り,識別となります。

(4)解答:ハ
電気設備の技術基準の解釈第218条第2項第1号の通り,\( \ 2 \ \mathrm {\Omega } \ \)となります。

(5)解答:ホ
電気設備の技術基準の解釈第218条第2項第2号及び電気設備の技術基準の解釈第18条第1項の通り,等電位ボンディングとなります。

<電気設備の技術基準の解釈第218条(抜粋)>
需要場所に施設する省令第2条第1項に規定する低圧で使用する電気設備は,第3条から第217条までの規定によらず,218-1表に掲げる日本工業規格又は国際電気標準会議規格の規定により施設することができる。ただし,一般送配電事業者及び特定送配電事業者の電気設備と(1)直接に接続する場合は,これらの事業者の低圧の電気の供給に係る設備の(2)接地工事の施設と整合がとれていること。

2 同一の電気使用場所においては,前項の規定(以下「\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定」という。)と第3条から第217条までの規定とを混用して低圧の電気設備を施設しないこと。ただし,次の各号のいずれかに該当する場合は,この限りでない。この場合において,\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備と第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備を同一の場所に施設するときは,表示等によりこれらの設備を(3)識別できるものとすること。

一 変圧器(\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備と第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備が異なる変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器)が非接地式高圧電路に接続されている場合において,当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が(4)\( \ \color {red}{\underline {2}} \ \)\(\mathrm {\Omega } \ \)以下であるとき

二 第18条第1項の規定により,\( \ \mathrm {IEC} \ \)関連規定に基づき施設する設備及び第3条から第217条までの規定に基づき施設する設備の接地工事を施すとき

<電気設備の技術基準の解釈第18条(抜粋)>
鉄骨造,鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造の建物において,当該建物の鉄骨又は鉄筋その他の金属体(以下この条において「鉄骨等」という。)を,第17条第1項から第4項までに規定する接地工事その他の接地工事に係る共用の接地極に使用する場合には,建物の鉄骨又は鉄筋コンクリートの一部を地中に埋設するとともに,(5)等電位ボンディング(導電性部分間において、その部分間に発生する電位差を軽減するために施す電気的接続をいう。)を施すこと。また,鉄骨等を\( \ \mathrm {A} \ \)種接地工事又は\( \ \mathrm {B} \ \)種接地工事の接地極として使用する場合には,更に次の各号により施設すること。なお,これらの場合において,鉄骨等は,接地抵抗値によらず,共用の接地極として使用することができる。



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