《電力》〈送電〉[R07下:問10]地中ケーブルの付設方法の違いと特徴に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

地中ケーブルの布設方法には,大別して直接埋設式,管路式,暗きょ式などがある。これらに関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 工事費が安く,工事期間が短い布設方法は,一般に直接埋設式,管路式,暗きょ式の順である。

(2) 直接埋設式では,管路あるいは暗きょといった構造物を伴わないが,地中送電線路内での事故発生に対する事故復旧は一般に管路式,暗きょ式と比較して時間を要する。

(3) 直接埋設式での電力ケーブルの外傷被害等を受けるリスクは,一般に管路式や暗きょ式と比べて高い。

(4) 暗きょ式,管路式は,直接埋設式と比べると,将来の電力ケーブル増設が容易である。

(5) 管路式では,一般に直接埋設式,暗きょ式と比較して熱放散が良いため,電力ケーブルの多条数布設に対して送電容量の制約を受けにくい。

【ワンポイント解説】

ケーブルの付設方法の違いと特徴に関する問題です。
電験では出題方法を変え何度も出題されている内容です。各布設方式の特徴と得失は必ず理解しておくようにして下さい。
本問は令和4年下期問10平成18年問8を組み合わせたような問題です。

1.地中送電線の布設方式
①直接埋設式
 コンクリートトラフにケーブルを入れ,地上から規定された深さまで埋設し土で埋める方式です。
 <長所>
 ・工事が簡単で,工期が短くなり,工事費も少ない
 ・放熱性が良い
 <短所>
 ・作業を行うためには掘り返さないといけない
 ・事故復旧に時間がかかる

②管路式
 穴を空けたコンクリート内にケーブルを布設する方法です。
 <長所>
 ・直接埋設式に比べ,保守点検が容易
 ・増設工事等が比較的容易
 ・外傷を受けにくい
 <短所>
 ・直接埋設式に比べ,工事費が高い
 ・放熱性が悪いため,許容電流が小さくなる

③暗きょ式
 コンクリートのトンネルの中にケーブルを布設する方式です。
 <長所>
 ・保守点検が容易
 ・工事が容易
 ・放熱性が良い
 ・ガス管や通信線,水道管等も布設できる(共同溝)
 <短所>
 ・建設費が高く,工期も長くなる

【解答】

解答:(5)
(1)正しい
ワンポイント解説「1.地中送電線の布設方式」の通り,工事費が安く,工事期間が短い布設方法は,直接埋設式,管路式,暗きょ式の順となります。

(2)正しい
ワンポイント解説「1.地中送電線の布設方式」の通り,直接埋設式は構造物を伴いませんが,地中送電線路内での事故発生に対する事故復旧は管路式,暗きょ式と比較して時間を要します。

(3)正しい
ワンポイント解説「1.地中送電線の布設方式」の通り,直接埋設式での電力ケーブルの外傷被害等を受けるリスクは,一般に管路式や暗きょ式と比べて高いです。

(4)正しい
ワンポイント解説「1.地中送電線の布設方式」の通り,暗きょ式,管路式は,直接埋設式と比べると,将来の電力ケーブル増設が容易です。

(5)誤り
ワンポイント解説「1.地中送電線の布設方式」の通り,管路式は一般に直接埋設式,暗きょ式と比較して熱放散が悪く,電力ケーブルの多条数布設に対してはさらに送電容量の制約を受けやすくなります。