《機械》〈変圧器〉[R05上:問15]単相単巻変圧器の直列巻線に流れる電流及び自己容量に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

定格一次電圧 3 000 V ,定格二次電圧が 3 300 V の単相単巻変圧器について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。なお,巻線のインピーダンス,鉄損は無視できるものとする。

(a) この単相単巻変圧器の二次側に負荷を接続したところ,一次電圧は 3 000 V ,一次電流は 100 A であった。この変圧器の直列巻線に流れる電流値 [A] として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1)  9.09   (2)  10.0   (3)  30.9   (4)  90.9   (5)  110 

(b) この変圧器の自己容量 [kVA] として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1)  15.8   (2)  27.3   (3)  30.0   (4)  47.3   (5)  81.9 

【ワンポイント解説】

単相単巻変圧器に関する問題です。
電験受験生はレベルが高いため,変圧器の演算自体は問題なく単相単巻変圧器の回路図も描ける場合が多いですが,巻線と容量の名称を忘れてしまう受験生が多いです。
必ず名称と図を対応させておくようにして下さい。

1.単相単巻変圧器
高圧側と低圧側の巻線の一部を共用する変圧器です。共用しない巻線を直列巻線(図1の E1 [V] に当たる巻線),共用する巻線を分路巻線(図1の E2 [V] に当たる巻線)と言います。それぞれの電圧を図1のように定義し,自己容量を P1 [VA] ,分路容量を P2 [VA] ,線路容量を P3 [VA] とすると,
P1=E1I1=(EHEL)IHP2=E2I2=EL(ILIH)P3=ELIL=EHIH

となります。

【解答】

(a)解答:(4)
題意に沿って各値を図に示すと図2のようになる。
図2において,線路容量が等しいことから,二次電流 IH [A] は,ワンポイント解説「1.単相単巻変圧器」の通り,
ELIL=EHIHIH=ELILEH=3 000×1003 30090.91 [A]

となり,二次電流 IH [A] と直列巻線に流れる電流 I1 [A] は等しいので,
I1=IH90.91  90.9 [A]
と求められる。

(b)解答:(2)
ワンポイント解説「1.単相単巻変圧器」の通り,自己容量 P1 [kVA] は,
P1=E1I1=(EHEL)I1=(3 3003 000)×90.9127 300 [VA]  27.3 [kVA]

と求められる。