電験3種 試験の概要(試験科目及び出題内容、試験内容、試験日、科目合格制度)

1.試験科目及び出題内容

電験\( \ 3 \ \)種の試験は,最も適切なものを選択する五肢択一式問題です。表1の\( \ 4 \ \)科目で実施されます。

表1 試験科目と出題範囲

科目出題範囲
理論
(90分)
電気理論,電子理論,電気計測及び電子計測
電力
(90分)
発電所及び変電所の設計及び運転,送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料
機械
(90分)
電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理
法規
(65分)
電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理

2.試験内容

\( \ \mathrm {A} \ \)問題と\( \ \mathrm {B} \ \)問題で構成され,\( \ \mathrm {A} \ \)問題は一問一答形式ですが,\( \ \mathrm {B} \ \)問題は一問につき小問が二問あります。\( \ \mathrm {A} \ \)問題よりも\( \ \mathrm {B} \ \)問題の方が難しい場合が多いですが,\( \ \mathrm {A} \ \)問題でも難しい問題,\( \ \mathrm {B} \ \)問題でも易しい問題も出題されます。

2-1.理論
 配点\( \ 5 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 14 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題(ただし,\( \ 3 \ \)題中\( \ 1 \ \)題は問題選択式)の\( \ 100 \ \)点満点。
 合格点は\( \ 60 \ \)点ですが,難しい場合は合格点が下がります。
 計算問題が多く出題され,試験で最も時間管理が必要な科目です。

2-2.電力
 配点\( \ 5 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 14 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 3 \ \)題の\( \ 100 \ \)点満点。
 合格点は\( \ 60 \ \)点ですが,難しい場合は合格点が下がります。
 計算問題が半分弱程度,論説問題が半分強出題されます。

2-3.機械
 配点\( \ 5 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 14 \ \)題と配点\( \ 10 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題3題(ただし,\( \ 3 \ \)題中\( \ 1 \ \)題は問題選択式)の\( \ 100 \ \)点満点。
 合格点は\( \ 60 \ \)点ですが,難しい場合は合格点が下がります。
 出題範囲が最も広く,勉強時間を最も要する科目と言えます。

2-4.法規
 配点\( \ 6 \ \)点の\( \ \mathrm {A} \ \)問題\( \ 10 \ \)題と配点\( \ 13 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 2 \ \)題と配点\( \ 14 \ \)点の\( \ \mathrm {B} \ \)問題\( \ 1 \ \)題の\( \ 100 \ \)点満点。
 合格点は\( \ 60 \ \)点ですが,難しい場合は合格点が下がります。
 時間が唯一\( \ 65 \ \)分ですが,記憶に頼る問題が多いため,時間的には比較的余裕がありますが,近年法令と計算を組み合わせた難易度が高い問題が出題されやすい傾向があります。

3.試験日

 上期試験:\( \ 8 \ \)月下旬~\( \ 9 \ \)月上旬の日曜日
 下期試験:\( \ 3 \ \)月下旬の日曜日

4.試験の科目合格制度

 試験の結果は科目別に合否が決まり,\( \ 4 \ \)科目すべてに合格すれば電験\( \ 3 \ \)種合格となりますが,一部の科目だけ合格した場合には科目合格となって,申請により最大で連続して\( \ 5 \ \)回まで当該科目の試験が免除されます。つまり、\( \ 3 \ \)年間(計\( \ 6 \ \)回の試験)で\( \ 4 \ \)科目の試験に合格すれば第\( \ 3 \ \)種電気主任技術者の資格が得られます。