《法規》〈電気設備技術基準〉[H25:問6]電路に施設する過電流遮断器に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,高圧又は特別高圧の電路に施設する過電流遮断器に関する記述の一部である。

a.電路に\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)を生じたときに作動するものにあっては,これを施設する箇所を通過する\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)電流を遮断する能力を有すること。

b.その作動に伴い\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)状態を表示する装置を有すること。ただし,その\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)状態を容易に確認できるものは,この限りでない。

c.過電流遮断器として高圧電路に施設する包装ヒューズ(ヒューズ以外の過電流遮断器と組み合わせて\( \ 1 \ \)の過電流遮断器として使用するものを除く。)は,定格電流の\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)倍の電流に耐え,かつ,\( \ 2 \ \)倍の電流で\( \ \fbox {  (エ)  } \ \)分以内に溶断するものであること。

d.過電流遮断器として高圧電路に施設する非包装ヒューズは,定格電流の\( \ \fbox {  (オ)  } \ \)倍の電流に耐え,かつ,\( \ 2 \ \)倍の電流で\( \ 2 \ \)分以内に溶断するものであること。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{cccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) & (オ) \\
\hline
(1) & 短 絡 & 異 常 & 1.5 & 90 & 1.5 \\
\hline
(2) & 過負荷 & 開 閉 & 1.3 & 150 & 1.5 \\
\hline
(3) & 短 絡 & 開 閉 & 1.3 & 120 & 1.25 \\
\hline
(4) & 過負荷 & 異 常 & 1.5 & 150 & 1.25 \\
\hline
(5) & 過負荷 & 開 閉 & 1.3 & 120 & 1.5 \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備技術基準の解釈第34条からの出題です。過負荷保護をするのは電動機等であり,電路においては過電流とならないような設計とするのが一般的です。短絡において遮断が成功した場合は正常動作となるので,過電流遮断器自体は異常ではありませんので表示としては開閉状態を表示が適切です。

【解答】

解答:(3)
(ア)
電気設備技術基準の解釈第34条第1項の一の通り,「短絡」となります。

(イ)
電気設備技術基準の解釈第34条第1項の二の通り,「開閉」となります。

(ウ)
電気設備技術基準の解釈第34条第2項の一の通り,「1.3倍」となります。

(エ)
電気設備技術基準の解釈第34条第2項の一の通り,「120分」となります。

(オ)
電気設備技術基準の解釈第34条第3項の通り,「1.25倍」となります。

<電気設備技術基準の解釈第34条>
高圧又は特別高圧の電路に施設する過電流遮断器は、次の各号に適合するものであること。

一 電路に(ア)短絡を生じたときに作動するものにあっては、これを施設する箇所を通過する(ア)短絡電流を遮断する能力を有すること。

二 その作動に伴いその(イ)開閉状態を表示する装置を有すること。ただし、その(イ)開閉状態を容易に確認できるものは、この限りでない。

2 過電流遮断器として高圧電路に施設する包装ヒューズ(ヒューズ以外の過電流遮断器と組み合わせて1の過電流遮断器として使用するものを除く。)は、次の各号のいずれかのものであること。

一 定格電流の(ウ)1.3倍の電流に耐え、かつ、2倍の電流で(エ)120分以内に溶断するもの

二 次に適合する高圧限流ヒューズ

イ 構造は、日本工業規格 JIS C 4604(1988)「高圧限流ヒューズ」の「6 構造」に適合すること。

ロ 完成品は、日本工業規格 JIS C 4604(1988)「高圧限流ヒューズ」の「7 試験方法」の試験方法により試験したとき、「5 性能」に適合すること。

3 過電流遮断器として高圧電路に施設する非包装ヒューズは、定格電流の(オ)1.25倍の電流に耐え、かつ、2倍の電流で2分以内に溶断するものであること。