《電力》〈新エネルギー発電〉[H27:問3] 風力発電に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,風力発電に関する記述である。文中の\(\fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選びなさい。

プロペラ形風車を用いた風力発電では,風を風車のブレード(翼)に当てることにより,\(\fbox {  (1)  }\)を発生させ,風車の軸部(ハブ)に回転力を充てる。ハブには直接あるいは\(\fbox {  (2)  }\)装置を介して誘導発電機や同期発電機の軸が接続されており,交流の電気エネルギーに変換する。これを商用系統に並列する方式には,\(\mathrm {AC}\)リンク方式と\(\mathrm {DC}\)リンク方式がある。

\(\mathrm {AC}\)リンク方式では,誘導発電機が多く用いられる。その中で,かご形誘導発電機を用いた方式が構造的にシンプルであるが,風車の回転数が商用系統の周波数に対応した回転数にほぼ固定される。この欠点を補うため,巻線形の誘導発電機を用い,\(\fbox {  (3)  }\)を制御することにより同期速度の\(100~110%\)程度の範囲で回転数を制御できる方式もある。これらでは,いずれも\(\fbox {  (2)  }\)装置が必要であり,また系統への併入時の突入電流を制限する\(\fbox {  (4)  }\)装置や,力率改善用キャパシタが必要である。

巻線形誘導発電機の二次側をインバータなどにより適切な\(\fbox {  (5)  }\)周波数の交流で励磁すれば,更に広い範囲での可速変化が可能であり,併せて電圧や無効電力の調整も可能となる。これを二次励磁方式という。

\(\mathrm {DC}\)リンク方式では,発電機の交流出力を一旦直流とし,これをインバータで交流として並列する。二次励磁方式と同様の効果が,更に広い回転数範囲で得られる。ただし,二次励磁方式と比較すると大きなインバータ容量を必要とする。また,多種の同期発電機を用いれば,\(\fbox {  (2)  }\)装置なしでの発電も可能となる。

〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& トルクコンバータ     &(ロ)& 揚 力 \\[ 5pt ] &(ハ)& ソフトスタート     &(ニ)& 増 速 \\[ 5pt ] &(ホ)& 漏れリアクタンス     &(ヘ)& 不 足 \\[ 5pt ] &(ト)& 減 速     &(チ)& 位相調整 \\[ 5pt ] &(リ)& 滑 り     &(ヌ)& 自動揃(せん)速 \\[ 5pt ] &(ル)& 等価リアクタンス     &(ヲ)& 慣性力 \\[ 5pt ] &(ワ)& 遠心力     &(カ)& 二次抵抗 \\[ 5pt ] &(ヨ)& 平滑化
\end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

風力発電の構造はそれほど複雑な構造ではありませんので,下図の構造程度は描けるようにしておきましょう。

【解答】

(1)解答:ロ
題意より,解答候補は(ロ)揚力,(ヲ)慣性力,(ワ)遠心力となると思います。風のエネルギーを回転エネルギーに変えるのは揚力であり,飛行機と同じような原理になります。

(2)解答:ニ
題意より,解答候補は(ニ)増速,(ト)減速,(ヌ)自動揃(せん)速となると思います。ワンポイント解説の通り,主に増速装置を介して発電機の軸が接続されています。

(3)解答:カ
題意より,解答候補は(ホ)漏れリアクタンス,(ル)等価リアクタンス,(カ)二次抵抗となると思います。比例推移により誘導発電機では,二次抵抗を調整することにより,回転数を制御することができます。よって,二次抵抗となります。

(4)解答:ハ
題意より,解答候補は(イ)トルクコンバータ,(ハ)ソフトスタート,(ヨ)平滑化等になると思います。風力発電では系統併入時の突入電流を制限するため,ソフトスタート装置があります。

(5)解答:リ
巻線形誘導発電機では,インバータ等で適切な滑り周波数の交流で励磁すれば,更に広い範囲での可速変化が可能であり,併せて電圧や無効電力の調整も可能となります。さらに大形の風力設備では同期発電機を設置し,同期併入と無効電力調整を可能としています。



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