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【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
樹枝状高圧配電線のループ切替(無停電)について,次の問に答えよ。
(1) 樹枝状高圧配電線で連系用開閉器を投入しループ切替を行う際に,配電線並びに変電所の電流について考慮すべき点を\( \ 100 \ \)字程度で説明せよ。
(2) 近年,太陽光発電が配電系統に大量に連系されてきている。低圧の太陽光発電が大量に連系された配電線を昼間にループ切替する場合の切替検討時に考慮すべき点を\( \ 100 \ \)字程度で説明せよ。
【ワンポイント解説】
樹枝状高圧配電線のループ切替に関する問題です。
ループ切替に関しては電験では計算問題が多かったですが,本問では論述問題として出題されました。
連系用開閉器の投入イメージを理解できればある程度考慮すべき点も想像がつくと思いますので,部分点狙いで選択したい問題と言えるでしょう。
1.ループ配電系統連系時の注意点
図1-1及び図1-2に示すように,配電用変電所の同一バンクから異なる配電線で供給され,連系開閉器で接続されているループ配電系統について考えます。連系開閉器投入前の状態が図1-1の通りであるとすると,連系開閉器投入前の各電圧の関係は,
\[
\begin{eqnarray}
{\dot V}_{\mathrm {A}} &=&{\dot V}_{\mathrm {S}}-{\dot Z}_{\mathrm {A}}{\dot I}_{\mathrm {A}} \\[ 5pt ]
{\dot V}_{\mathrm {B}} &=&{\dot V}_{\mathrm {S}}-{\dot Z}_{\mathrm {B}}{\dot I}_{\mathrm {B}} \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
であり,\( \ {\dot V}_{\mathrm {A}}≠{\dot V}_{\mathrm {B}} \ \)のとき,連系開閉器を投入すると電圧\( \ {\dot V}_{\mathrm {A}} \ \)と\( \ {\dot V}_{\mathrm {B}} \ \)が等しくなるようにループ電流が流れます。
したがって,連系点での電圧差や位相差\( \ \left( {\dot V}_{\mathrm {A}}-{\dot V}_{\mathrm {B}}\right) \ \)が大きいと,横流\( \ {\dot I}_{\mathrm {l}} \ \)により線路電流が増加する場合があり,配電線の電流が許容電流を超えてしまう可能性や,変電所の過電流継電器が動作し,配電用遮断器が動作してしまう可能性があります。
【解答】
(1)樹枝状高圧配電線で連系用開閉器を投入しループ切替を行う際に,配電線並びに変電所の電流について考慮すべき点
(ポイント)
・ワンポイント解説「1.ループ配電系統連系時の注意点」の通りです。
(試験センター解答例)
連系用開閉器を投入しループにした際,連系点両側の配電線の電圧や位相に大きな差があると,横流の発生により配電線に過大な電流が流れ,変電所の過電流リレーが動作して配電線用遮断器がトリップするため,横流の影響を考慮する必要がある。
(2)低圧の太陽光発電が大量に連系された配電線を昼間にループ切替する場合の切替検討時に考慮すべき点
(ポイント)
・考え方はワンポイント解説「1.ループ配電系統連系時の注意点」の通りです。
・太陽光発電を連系することで,逆潮流が発生するため,逆潮流も考慮した電流・電圧の計算を行う必要があります。
(試験センター解答例)
太陽光発電の逆潮流を考慮して切替後の電流・電圧を計算する必要がある。具体的には,切替実施時期・時間の太陽光発電の逆潮流量やその変動を予測して,許容電流範囲・適正電圧範囲内に入るかの検討を行う。




【令和8年度版2種一次試験】








愛知県出身 愛称たけちゃん
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