《法規》〈電気施設管理〉[H20:問5]架空送電線路における電線の微風振動に関する空欄穴埋問題

Contents

1 【問題】
2 【ワンポイント解説】
3 【解答】

【問題】

【難易度】★☆☆☆☆（易しい）

次の文章は，架空送電線路における電線（架空地線を含む。以下同じ。）の微風振動に関する記述である。文中の$ \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ $に当てはまる最も適切な語句を解答群の中から選び，その記号をマークシートに記入しなさい。

架線された電線に$ \ 0.5〜10 \ \mathrm {[m / s]} \ $の比較的緩やかな一様な風が水平方向から直角に当たると，カルマン渦により，電線に対して$ \ \fbox {　（１）　} \ $方向に交互の圧力が発生する。電線の微風振動は，この圧力変化の周波数と架線された電線自体の$ \ \fbox {　（２）　} \ $が一致するときに発生する定常的な振動である。

微風振動を受けた電線は，曲げ疲労を生じ，素線切れ等の損傷に至ることがある。$ \ \fbox {　（３）　} \ $の場合，電線の撚り層数が少ない場合及び電線張力が高い場合には特に問題となる。

電線の微風振動対策の実施例としては，次のようなものがある。

①電線に$ \ \fbox {　（４）　} \ $を取り付け，電線系の消費エネルギーを大きくすることにより，発生振幅を下げる。

②$ \ \fbox {　（５）　} \ $付近の電線にアーマロッドを巻き付け，振動による発生応力を下げる。

〔問5の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&（イ）&　径間中央　　　　　&（ロ）&　防振用ダンパ　　　　　　　&（ハ）&　固有抵抗 \\[ 5pt ] &（ニ）&　線　路　　　　　&（ホ）&　固有周波数　　　　　&（ヘ）&　固有インピーダンス \\[ 5pt ] &（ト）&　長径間　　　　　&（チ）&　短径間　　　　　&（リ）&　径間最下点 \\[ 5pt ] &（ヌ）&　難着雪リング　　　　　　　&（ル）&　超短径間　　　　　&（ヲ）&　水　平 \\[ 5pt ] &（ワ）&　電線支持点　　　　　&（カ）&　相間スペーサ　　　　　&（ヨ）&　鉛　直 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

架空送電線路で発生する振動の一つである微風振動に関する問題です。
法規科目というよりはどちらかというと電力科目に出題される内容です。
電線の振動は他にもありますので，他の振動も合わせて理解しておくようにしましょう。

1.電線の振動
電線が振動すると隣の電線と接触し，短絡事故が発生したり，振動による応力で，電線の損傷や破断等が発生する可能性があります。
①微風振動
　電線に対して直角に微風(数$ \ \mathrm {m / s} \ $)が当たると気流の流れにより電線の背後にカルマン渦が生じて上下の振動が発生します。電線が軽く，径間が長い場合に発生しやすくなります。