《法規》〈電気設備技術基準〉[H28:問2] 第2種特別高圧保安工事に関する空欄穴埋問題

Contents

1 【問題】
2 【ワンポイント解説】
3 【解答】

【問題】

【難易度】★★★★☆（やや難しい）

次の文章は，「電気設備技術基準の解釈」に基づく特別高圧架空電線路の第2種特別高圧保安工事に関する記述である。文中の$ \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ $に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

a　支持物に木柱を使用する場合は，当該木柱の風圧荷重に対する安全率は$ \ \fbox {　（１）　} \ $以上であること。

b　支持物に$ \ \mathrm {A} \ $種鉄柱を使用する場合は，径間は，$ \ \fbox {　（２）　} \ $$\mathrm {m} \ $以下であること。

c　電線が他の工作物と接近又は交差する場合は，その電線を支持するがいし装置は，次のいずれかのものであること。

①　$ \ \fbox {　（３）　} \ $の値が，当該電線の近接する他の部分を支持するがいし装置の値の$ \ \mathrm {110 \ ％} \ $ ( 使用電圧が$ \ \mathrm {130 \ 000 \ V} \ $を超える場合は，$ \ \mathrm {105 \ ％} \ $ ) 以上のもの

②　アークホーンを取り付けた懸垂がいし，$ \ \fbox {　（４）　} \ $又はラインポストがいしを使用するもの

③　$ \ 2 \ $連以上の懸垂がいし又は$ \ \fbox {　（４）　} \ $を使用するもの

④　$ \ 2 \ $個以上のラインポストがいしを使用するもの

d　上記cの場合において，$ \ \fbox {　（５）　} \ $を使用するときは，その$ \ \fbox {　（５）　} \ $には，本線と同一の強さ及び太さのものを使用し，かつ，本線との接続は，堅ろうにして電気が安全に伝わるようにすること。

〔問2の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&（イ）&　乾燥せん絡電圧　　　　　&（ロ）&　100　　　　　&（ハ）&　支線 \\[ 5pt ] &（ニ）&　2　　　　　&（ホ）&　架空地線　　　　　&（ヘ）&　50 \ ％衝撃せん絡電圧 \\[ 5pt ] &（ト）&　ピンがいし　　　　　&（チ）&　400　　　　　&（リ）&　3 \\[ 5pt ] &（ヌ）&　1.5　　　　　&（ル）&　長幹がいし　　　　　&（ヲ）&　10 \\[ 5pt ] &（ワ）&　支持線　　　　&（カ）&　注水せん絡電圧　　　　　&（ヨ）&　玉がいし
\end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備技術基準の解釈第95条からの出題です。本問は第2項の第2種特別高圧保安工事からの出題ですが，特別高圧保安工事は以下の3種類に分けられています。

①第$ \ 1 \ $種特別高圧保安工事
　使用電圧が$ \ \mathrm {35 \ kV} \ $を超え$ \ \mathrm {300 \ kV} \ $ 未満（建造物と接近するときは$ \ \mathrm {170 \ kV} \ $）の特別高圧架空電線が建造物、道路、弱電流電線その他の工作物と第2次接近状態に施設される場合に要求される保安工事

②第$ \ 2 \ $種特別高圧保安工事
　$ \ \mathrm {35 \ kV} \ $以下の特別高圧架空電線が建造物その他の工作物と第2次接近状態に施設される場合、又は特別高圧架空電線が道路その他の工作物と交さする場合に要求される保安工事

③第$ \ 3 \ $種特別高圧保安工事
　特別高圧架空電線が建造物その他の工作物と第$ \ 1 \ $次接近状態に施設される場合の保安工事

【解答】

(1)解答：ニ
電気設備技術基準の解釈第95条第2項の1の通り，安全率は「$ \ 2 \ $」以上となります。

(2)解答：ロ
電気設備技術基準の解釈第95条第2項95-3表の通り，「$ \ 100 \ $」以下となります。

(3)解答：ヘ
電気設備技術基準の解釈第95条第2項の3イの通り，「$ \ 50 \ $％衝撃せん絡電圧」となります。

(4)解答：ル
電気設備技術基準の解釈第95条第2項の3ロハの通り，「長幹がいし」となります。

(5)解答：ワ
電気設備技術基準の解釈第95条第2項の4の通り，「支持線」となります。

＜電気設備技術基準の解釈第95条(抜粋)＞
2　第$ \ 2 \ $種特別高圧保安工事は、次の各号によること。

一　支持物に木柱を使用する場合は、当該木柱の風圧荷重に対する安全率は、(1)2以上であること。

二　径間は、95-3表によること。

三電線が他の工作物と接近又は交差する場合は、その電線を支持するがいし装置は、次のいずれかのものであること。

イ　(3)50 ％衝撃せん絡電圧の値が、当該電線の近接する他の部分を支持するがいし装置の値の$ \ \mathrm {110 \ ％} \ $（使用電圧が$ \ \mathrm {130 \ 000 \ V} \ $を超える場合は、$ \ \mathrm {105 \ ％} \ $ ）以上のもの

ロ　アークホーンを取り付けた懸垂がいし、(4)長幹がいし又はラインポストがいしを使用するもの

ハ　$ \ 2 \ $連以上の懸垂がいし又は(4)長幹がいしを使用するもの

ニ　$ \ 2 \ $個以上のラインポストがいしを使用するもの

四　前号の場合において、(5)支持線を使用するときは、その(5)支持線には、本線と同一の強さ及び太さのものを使用し、かつ、本線との接続は、堅ろうにして電気が安全に伝わるようにすること。

五　電線は、風、雪又はその組合せによる揺動により短絡するおそれがないように施設すること。