《電力》〈新エネルギー発電〉[H28:問5]各種発電の原理に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

各種の発電に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 燃料電池発電は,水素と酸素との化学反応を利用して直流の電力を発生させる。化学反応で発生する熱は給湯などに利用できる。

(2) 貯水池式発電は水力発電の一種であり,季節的に変動する河川流量を貯水して使用することができる。

(3) バイオマス発電は,植物などの有機物から得られる燃料を利用した発電方式である。さとうきびから得られるエタノールや,家畜の糞から得られるメタンガスなどが燃料として用いられる。

(4) 風力発電は,風のエネルギーによって風車で発電機を駆動し発電を行う。風力発電で取り出せる電力は,損失を無視すると,風速の2乗に比例する。

(5) 太陽光発電は,太陽電池によって直流の電力を発生させる。需要地点で発電が可能,発生電力の変動が大きい,などの特徴がある。

【ワンポイント解説】

新エネルギー発電の概要を理解しているかを問う問題です。近年,太陽光発電をはじめとした新エネルギー発電設備が増えているため,出題も増えています。

【解答】

解答:(4)
(1):正しい
問題文の通り,燃料電池発電は,水素と酸素との化学反応を利用して直流の電力を発生させます。

(2):正しい
問題文の通り,貯水池式発電は水力発電の一種で,季節的に変動する河川流量を貯水して使用することができます。

(3):正しい
問題文の通り,バイオマス発電は,植物などの有機物から得られる燃料を利用した発電方式で,現在各所に建設されています。

(4):誤り
風力発電で取り出せる電力は,風速の3乗に比例します

(5):正しい
問題文の通り,太陽光発電は,太陽電池によって直流の電力を発生させます。日照量に影響されるため,発生電力変動が大きい,等の特徴があります。