複雑な分数の式の計算方法について教えて下さい。

【質問】

はじめまして。塚田(仮名)と申します。
理系ではなく、電気についての知識もオームの法則を知っている程度ですが電験3種を今年受験しようと思っています(汗)
購入した参考書で勉強しているのですが、解説の式の展開がどうしてなのかがわかりません。
ネットで検索していたら、電験王のホームページを発見し質問させて頂きました。
以下の式です。
\[
\begin{eqnarray}
\frac {\displaystyle \frac {E}{R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}}}{\displaystyle \frac {E}{R_{1}+R_{2}}}&=&2 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] この式に

① 分母・分子を\( \ E \ \)で割り、

② 以下を掛けると
\[
\begin{eqnarray}
\left( R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}\right) \cdot \left( R_{1}+R_{2}\right) \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] ③以下の式になる
\[
\begin{eqnarray}
\frac {R_{1}+R_{2}}{\displaystyle R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}}&=&2 \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\]

しかし、途中の①分母・分子を\( \ E \ \)で割るところからの説明がなくどうしたら③の式になるのかわかりません。
分数の約分・通分の知識で解けるのだと思いますが、しっかりと理解したいので質問させて頂きました。

【回答】

ご質問ありがとうございました。
計算方法はいろいろな方法がありますので,ここでは最も分かりやすいと思われる方法を紹介したいと思います。
ご提示頂きました左辺の式について,
\[
\begin{eqnarray}
\frac {\displaystyle \frac {E}{R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}}}{\displaystyle \frac {E}{R_{1}+R_{2}}}&=&\frac {E}{R_{1}+\frac {\displaystyle R_{2}R_{3}}{\displaystyle R_{2}+R_{3}}}÷\frac {E}{R_{1}+R_{2}} \\[ 5pt ] &=&\frac {E}{\displaystyle R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}}×\frac {R_{1}+R_{2}}{E} \\[ 5pt ] &=&\frac {1}{\displaystyle R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}}×\frac {R_{1}+R_{2}}{1} \\[ 5pt ] &=&\frac {R_{1}+R_{2}}{\displaystyle R_{1}+\frac {R_{2}R_{3}}{R_{2}+R_{3}}} \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] と整理することができます。
お持ちの参考書のやり方ですと,計算が複雑かつ分かりにくくなると思いますので,上記計算方法を一つの参考にして下さればと思います。

さて,塚田様は文系の方の様ですが,それでも電験三種に挑戦されるとは非常に志が高い方なんですね。
電験は知識を問う問題も多いので,理系の計算だけでは合格することはできない試験です。
今からでも勉強を続ければ文系の方でも合格圏内に入れますし,実際に私の知り合いでも合格された方がいらっしゃいます。
ぜひ本番まで勉強を継続して合格を勝ち取って下さい。