《法規》〈電気施設管理〉[H27:問13]三相交流の容量及び消費電力に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

定格容量が\(\mathrm {50 \ kV\cdot A}\)の単相変圧器3台を\(\Delta -\Delta \)結線にし,一つのバンクとして,三相平衡負荷(遅れ力率\(0.90\))に電力を供給する場合について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 図1のように消費電力\(\mathrm {90 \ kW}\)(遅れ力率\(0.90\))の三相平衡負荷を接続し使用していたところ,3台の単相変圧器のうちの1台が故障した。負荷はそのままで,残りの2台の単相変圧器\(\mathrm {V-V}\)結線として使用するとき,このバンクはその定格容量より何\(\mathrm {[kV\cdot A]}\)過負荷となっているか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1) 0  (2) 3.4  (3) 10.0  (4) 13.4  (5) 18.4

(b) 上記(a)において,故障した変圧器を同等のものと交換して\(\mathrm {50 \ kV\cdot A}\)の単相変圧器3台を\(\Delta -\Delta \)結線で復旧した後,力率改善のために,進相コンデンサを接続し,バンクの定格容量を超えない範囲で最大限まで三相平衡負荷(送れ力率\(0.90\))を増加し使用したところ,力率が\(0.96\)(遅れ)となった。このときに接続されている三相平衡負荷の消費電力の値\(\mathrm {[kW]}\)として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1) 135  (2) 144  (3) 150  (4) 156  (5) 167

【ワンポイント解説】

三相交流に関する問題で計算はそれほど難しくないですが,しっかりと理解していないと解けない問題です。\(\mathrm {V-V}\)結線の利用率に関しては公式として暗記しておいた方が良いと思います。

1.\(\mathrm {V-V}\)結線の設備利用率
\(\mathrm {V-V}\)結線の出力は変圧器の定格容量を\(P\)とすると,\(\sqrt {3}P\)となるので,設備利用率は,
\[
\frac {\sqrt {3}P}{2P}≒0.866
\] となります。

【解答】

(a)解答:(4)
三相負荷の皮相電力\(S\)は,
\[
\begin{eqnarray}
S&=&\frac {90}{0.9} \\[ 5pt ] &=&100 \ \mathrm {[kV\cdot A]}
\end{eqnarray}
\] である。また,\(\mathrm {V}\)結線での定格容量\(S_{0}\)は,
\[
\begin{eqnarray}
S_{0}&=&\sqrt {3}\times 50 \\[ 5pt ] &≒&86.6 \ \mathrm {[kV\cdot A]}
\end{eqnarray}
\] となるので,過負荷容量は,
\[
\begin{eqnarray}
S-S_{0}&=&100-86.6 \\[ 5pt ] &=&13.4 \ \mathrm {[kV\cdot A]}
\end{eqnarray}
\] と求められる。

(b)解答:(2)
\(\Delta \)結線の定格容量\(S_{0}^{\prime }\)は,
\[
\begin{eqnarray}
S_{0}^{\prime }&=&50\times 3 \\[ 5pt ] &=&150 \ \mathrm {[kV\cdot A]}
\end{eqnarray}
\] となり,コンデンサ接続後,力率が0.96となったので三相負荷の消費電力\(P\)は,
\[
\begin{eqnarray}
P&=&S_{0}^{\prime }\cos \theta \\[ 5pt ] &=&150\times 0.96 \\[ 5pt ] &=&144 \ \mathrm {[kW]}
\end{eqnarray}
\] と求められる。