《法規》〈電気設備技術基準〉[R2:問9]低圧用の配線器具の施設に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における配線器具の施設に関する記述の一部である。

低圧用の配線器具は,次により施設すること。

a) \( \ \fbox {  (ア)  } \ \)ように施設すること。ただし,取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合は,この限りでない。

b) 湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は,防湿装置を施すこと。

c) 配線器具に電線を接続する場合は,ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により,堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続するとともに,接続点に\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)が加わらないようにすること。

d) 屋外において電気機械器具に施設する開閉器,接続器,点滅器その他の器具は,\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)おそれがある場合には,これに堅ろうな防護装置を施すこと。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{cccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) \\
\hline
(1) &  充電部分が露出しない  &  張力  &  感電の  \\
\hline
(2) & \displaystyle {取扱者以外の者が容易に}\atop \displaystyle {開けることができない } &  異常電圧  &  損傷を受ける  \\
\hline
(3) & \displaystyle {取扱者以外の者が容易に}\atop \displaystyle {開けることができない } &  張力  &  感電の  \\
\hline
(4) & \displaystyle {取扱者以外の者が容易に}\atop \displaystyle {開けることができない } &  異常電圧  &  感電の  \\
\hline
(5) &  充電部分が露出しない  &  張力  &  損傷を受ける  \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第150条からの出題です。
条文としてはややマイナーな条文ですが,いずれの空欄も文脈から比較的予想がつきやすいので,難易度は普通としています。
見たことがない条文においても,前後関係から正答を導き出せると良いと思います。

【解答】

解答:(5)
(ア)
電気設備の技術基準の解釈第150条第1項第1号の通り,「充電部分が露出しない」となります。「取扱者以外の者が容易に開けることができない」ものと規定されているのは地中箱やトラフ等ふたに関する内容です。

(イ)
電気設備の技術基準の解釈第150条第1項第3号の通り,「張力」となります。「ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により」という部分がヒントになっているかと思います。

(ウ)
電気設備の技術基準の解釈第150条第1項第4号の通り,「損傷を受ける」となります。

<電気設備の技術基準の解釈第150条>
低圧用の配線器具は、次の各号により施設すること。

一 (ア)充電部分が露出しないように施設すること。ただし、取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合は、この限りでない。

二 湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は、防湿装置を施すこと。

三 配線器具に電線を接続する場合は、ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続するとともに、接続点に(イ)張力が加わらないようにすること。

四 屋外において電気機械器具に施設する開閉器、接続器、点滅器その他の器具は、(ウ)損傷を受けるおそれがある場合には、これに堅ろうな防護装置を施すこと。

2 低圧用の非包装ヒューズは、不燃性のもので製作した箱又は内面全てに不燃性のものを張った箱の内部に施設すること。ただし、使用電圧が300V以下の低圧配線において、次の各号に適合する器具又は電気用品安全法の適用を受ける器具に収めて施設する場合は、この限りでない。

一 極相互の間に、開閉したとき又はヒューズが溶断したときに生じるアークが他の極に及ばないような絶縁性の隔壁を設けること。

二 カバーは、耐アーク性の合成樹脂で製作したものであり、かつ、振動により外れないものであること。

三 完成品は、日本工業規格 JIS C 8308(1988)「カバー付きナイフスイッチ」の「3.1 温度上昇」、「3.6短絡遮断」、「3.7 耐熱」及び「3.9 カバーの強度」に適合するものであること。