《法規》〈電気設備技術基準〉[R01:問7]常時監視をしない発電所の施設に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく常時監視をしない発電所の施設に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 随時巡回方式の技術員は,適当な間隔において発電所を巡回し,運転状態の監視を行う。

(2) 遠隔常時監視制御方式の技術員は,制御所に常時駐在し,発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行う。

(3) 水力発電所に随時巡回方式を採用する場合に,発電所の出力を\( \ 3000 \ \mathrm {kW} \ \)とした。

(4) 風力発電所に随時巡回方式を採用する場合に,発電所の出力に制限はない。

(5) 太陽電池発電所に遠隔常時監視制御方式を採用する場合に,発電所の出力に制限はない。

【ワンポイント解説】

電気設備技術基準の解釈第47条からの出題です。常時監視をしない発電所は水力発電や自然エネルギー発電が適用され,火力発電や原子力発電には適用されないことも覚えておくと良いと思います。

【解答】

解答:(3)
(1)正しい
 電気設備技術基準の解釈第47条第1項の2イの通り,随時巡回方式は「技術員が、適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行うものであること」となっています。

(2)正しい
 電気設備技術基準の解釈第47条第1項の4イの通り,遠隔常時監視制御方式は「技術員が、制御所に常時駐在し、発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行うものであること。」となっています。

(3)誤り
 電気設備技術基準の解釈第47条第3項の1イの通り,水力発電所に随時巡回方式を採用する場合には「発電所の出力は、\( \ 2,000 \ \mathrm {kW} \ \)未満であること。」となっているので,出力\( \ 3000 \ \mathrm {kW} \ \)の発電所は随時巡回方式を採用することができません。

(4)正しい
 電気設備技術基準の解釈第47条第4項の1イの通り,風力発電所に発電所の出力に制限の規定はありません。

(5)正しい
 電気設備技術基準の解釈第47条第5項の3の通り,太陽電池発電所に遠隔常時監視制御方式により施設する場合には発電所の出力に制限の規定はありません。

<電気設備技術基準の解釈第47条(抜粋)>
技術員が当該発電所又はこれと同一の構内において常時監視をしない発電所は、次の各号によること。

一 発電所の種類に応じ、第3項から第11項までの規定により施設すること。

二 第3項から第6項まで、第8項、第9項及び第11項の規定における「(1)随時巡回方式」は、次に適合するものであること。

イ (1)技術員が、適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行うものであること

ロ 発電所は、電気の供給に支障を及ぼさないよう、次に適合するものであること。

(イ) 当該発電所に異常が生じた場合に、一般送配電事業者が電気を供給する需要場所(当該発電所と同一の構内又はこれに準ずる区域にあるものを除く。)が停電しないこと。

(ロ) 当該発電所の運転又は停止により、一般送配電事業者が運用する電力系統の電圧及び周波数の維持に支障を及ぼさないこと。

ハ 発電所に施設する変圧器の使用電圧は、170,000V以下であること。

三 第3項から第10項までの規定における「随時監視制御方式」は、次に適合するものであること。

イ 技術員が、必要に応じて発電所に出向き、運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行うものであること。

ロ 次の場合に、技術員へ警報する装置を施設すること。

(イ) 発電所内(屋外であって、変電所若しくは開閉所又はこれらに準ずる機能を有する設備を施設する場所を除く。)で火災が発生した場合

(ロ) 他冷式(変圧器の巻線及び鉄心を直接冷却するため封入した冷媒を強制循環させる冷却方式をいう。以下、この条において同じ。)の特別高圧用変圧器の冷却装置が故障した場合又は温度が著しく上昇した場合

(ハ) ガス絶縁機器(圧力の低下により絶縁破壊等を生じるおそれのないものを除く。)の絶縁ガスの圧力が著しく低下した場合

(ニ) 第3項から第10項までにおいてそれぞれ規定する、発電所の種類に応じ警報を要する場合

ハ 発電所の出力が2,000kW未満の場合においては、ロの規定における技術員への警報を、技術員に連絡するための補助員への警報とすることができる。

ニ 発電所に施設する変圧器の使用電圧は、170,000V以下であること。

四 第3項から第9項までの規定における「(2)遠隔常時監視制御方式」は、次に適合するものであること。

イ (2)技術員が、制御所に常時駐在し、発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行うものであること。

ロ 前号ロ(イ)から(ニ)までに掲げる場合に、制御所へ警報する装置を施設すること。

ハ 制御所には、次に掲げる装置を施設すること。

(イ) 発電所の運転及び停止を、監視及び操作する装置(地熱発電所にあっては、運転を操作する装置を除く。)

(ロ) 使用電圧が100,000Vを超える変圧器を施設する発電所にあっては、次に掲げる装置

(1) 運転操作に常時必要な遮断器の開閉を監視する装置

(2) 運転操作に常時必要な遮断器(自動再閉路装置を有する高圧又は15,000V以下の特別高圧の配電線路用遮断器を除く。)の開閉を操作する装置(地熱発電所にあっては、投入を操作する装置を除く。)

(ハ) 第3項、第4項、第6項、第8項及び第9項においてそれぞれ規定する、発電所の種類に応じて必要な装置

3 第1項に規定する発電所のうち、水力発電所は、次の各号のいずれかにより施設すること。

一 随時巡回方式により施設する場合は、次によること。

イ (3)発電所の出力は、2,000kW未満であること。

4 第1項に規定する発電所のうち、風力発電所は、次の各号のいずれかにより施設すること。

一 随時巡回方式により施設する場合は、次によること。

イ (4)風車及び発電機には、自動出力調整装置又は出力制限装置を施設すること。ただし、風車及び発電機がいかなる風速においても定格出力を超えて発電することのない構造のものである場合は、この限りでない。

5 第1項に規定する発電所のうち、太陽電池発電所は、次の各号のいずれかにより施設すること。

一 随時巡回方式により施設する場合は、他冷式の特別高圧用変圧器の冷却装置が故障したとき又は温度が著しく上昇したときに、逆変換装置の運転を自動停止する装置を施設すること。

二 随時監視制御方式により施設する場合は、次によること。

イ 第1項第三号ロ(ニ)の規定における「発電所の種類に応じ警報を要する場合」は、次に掲げる場合であること。

(イ) 逆変換装置の運転が異常により自動停止した場合

(ロ) 運転操作に必要な遮断器(当該遮断器の遮断により逆変換装置の運転が自動停止するものを除く。)が異常により自動的に遮断した場合(遮断器が自動的に再閉路した場合を除く。)

三 (5)遠隔常時監視制御方式により施設する場合において、前号イ及びロの規定は、制御所へ警報する場合に準用する。