《機械》〈回転機〉[H23:問4]同期発電機の出力端子間電圧に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,同期発電機に関する記述である。

 Y 結線の非突極形三相同期発電機があり,各相の同期リアクタンスが 3 [Ω] ,無負荷時の出力端子と中性点間の電圧が 424.2 [V] である。この発電機に 1 相当たり R+jXL [Ω] の三相平衡 Y 結線の負荷を接続したところ各相に 50 [A] の電流が流れた。接続した負荷は誘導性でそのリアクタンス分は 3 [Ω] である。ただし,励磁の強さは一定で変化しないものとし,電機子巻線抵抗は無視するものとする。

このときの発電機の出力端子間電圧 [V] の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1)  300   (2)  335   (3)  475   (4)  581   (5)  735 

【ワンポイント解説】

同期発電機における端子電圧の導出に関する問題です。
考え方としてはそれほど難しい内容はありませんが,三平方の定理を多く利用した問題なので,計算力がポイントとなりそうな問題です。

1.同期発電機の等価回路
同期発電機の一相分等価回路は誘導起電力(相電圧) ˙E0 [V] ,端子電圧(相電圧) ˙E [V] ,同期リアクタンス xs [Ω] ,電機子巻線抵抗 ra [Ω] とすると,図1のようになります。
通常,電機子巻線抵抗 ra [Ω] は十分に小さいと考え,無視して考えることが一般的です。

【解答】

解答:(4)
無負荷時の等価回路を図2に示す。ただし,誘導起電力(相電圧)を ˙E0 [V] ,端子電圧(相電圧)を ˙E [V] ,同期リアクタンスを xs [Ω] とする。
図2より回路に電流が流れないので,誘導起電力 E0  424.2 [V] となる。

次に R+jXL [Ω] の三相平衡負荷を接続したときの等価回路を図3に示す。
図3より,全体のインピーダンス ˙Z [Ω] は,
˙Z=jxs+R+jXL=j3+R+j3=R+j6 であり,その大きさ Z [Ω] は,
Z=R2+62=R2+36 である。また,誘導起電力(相電圧) E0=424.2 [V] ,電機子電流 I=50 [A] より,
Z=E0I=8.484 [Ω] となるので,
R2+36=8.484R2+3671.98R2=35.98R5.998 [Ω] と求められる。したがって,発電機端子電圧(相電圧) E [V] は,
E=R2+X2L×I=5.9982+32×50335.3 [V] となり,線間電圧 V [V] は相電圧 E [V]  3 倍なので,
V=3E=3×335.3581 [V] と求められる。