《電力》〈送電〉[H19:問11]CVTケーブルのCV-3Cケーブルと比較した特徴に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは,\( \ 3 \ \)心共通シース型\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルと比べて\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)が大きくなるため,\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)を大きくとることができる。また,\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)の吸収が容易であり,\( \ \fbox {  (エ)  } \ \)やすいため,接続箇所のマンホールの設計寸法を縮小化できる。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) &  熱抵抗  &  最高許容温度  &  発生熱量  &  曲 げ  \\
\hline
(2) &  熱放散  &  許容電流    &  熱伸縮   &  曲 げ  \\
\hline
(3) &  熱抵抗  &  許容電流    &  熱伸縮   &  伸ばし  \\
\hline
(4) &  熱放散  &  最高許容温度  &  発生熱量  &  伸ばし  \\
\hline
(5) &  熱放散  &  最高許容温度  &  熱伸縮   &  伸ばし  \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルに関する問題です。
\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルを現場で扱ったことがある方であれば,現物をイメージしやすいため容易に解けたかと思います。
本問の内容は,特徴を丸暗記というよりは構造をイメージしながら理解した方が頭に入りやすいかと思います。

1.\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルの特徴
\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは図1に示すように\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルをより合わせたような構造をなっており,図2に示すような\( \ 3 \ \)心共通シース型の\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルと比較し,以下のような特徴があります。
・介在物がなくより合わせた構造であることから,熱放散が良い
・熱放散が良いので,許容電流が\( \ 10 \ \mathrm {%} \ \)程大きくなる
・より合わせた構造であることから,熱伸縮による応力を吸収しやすい
・介在物がないため,軽量で曲げやすい


【解答】

解答:(2)
(ア)
ワンポイント解説「1.\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルの特徴」の通り,\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは,\( \ 3 \ \)心共通シース型\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルと比べて熱放散が大きくなります。

(イ)
ワンポイント解説「1.\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルの特徴」の通り,\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは,\( \ 3 \ \)心共通シース型\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルと比べて許容電流を大きく取れます。最高許容温度は架橋ポリエチレン見合い(約\( \ 90 \ \)℃)なので変わりません。

(ウ)
ワンポイント解説「1.\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルの特徴」の通り,\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは,\( \ \mathrm {CV} \ \)ケーブルをより合わせたような構造であることから,熱伸縮の吸収が容易となります。

(エ)
ワンポイント解説「1.\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルの特徴」の通り,\( \ \mathrm {CVT} \ \)ケーブルは曲げやすいという特徴があります。