《電力》〈送電〉[H26:問3]電力系統安定化装置(PSS)に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,電力系統安定化装置(PSS)に関する記述である。文中の\(\fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選びなさい。

電力系統安定化装置(PSS)は,発電機の\(\fbox {  (1)  }\)装置に付加する\(\fbox {  (2)  }\)を改善するための補助信号を発生する装置である。PSSは一般的に発電機出力変化,軸回転速度変化又は\(\fbox {  (3)  }\)変化のいずれかを入力信号とし,フィルタと\(\fbox {  (4)  }\)補償回路からなる制御装置で,出力信号を\(\fbox {  (1)  }\)装置に加えて,発電機の\(\fbox {  (5)  }\)させる効果がある。

〔問3の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 系統周波数の安定性        &(ロ)& 横 流 \\[ 5pt ] &(ハ)& 加速トルクを減少     &(ニ)& 調 速 \\[ 5pt ] &(ホ)& 制動トルクを増加     &(ヘ)& 電 流 \\[ 5pt ] &(ト)& 力 率     &(チ)& 自動同期投入 \\[ 5pt ] &(リ)& 電圧安定性     &(ヌ)& 位 相 \\[ 5pt ] &(ル)& 負荷トルクを増加     &(ヲ)& 自動電圧調整 \\[ 5pt ] &(ワ)& 同期安定度     &(カ)& 電 圧 \\[ 5pt ] &(ヨ)& 周波数
\end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

本問はそのまま「系統安定化装置とはどのような目的で設置される装置か?」と二次試験に出題されてもおかしくないような問題です。超速応励磁装置と系統安定化装置はセットで覚えておくようにしておきましょう。

1.超速応励磁装置
送電線の地絡事故が発生した際,発電機が加速して脱調に至る可能性があります。超速応励磁装置は地絡事故の電圧低下を瞬時に検出して,励磁電流を増加させ発電機電圧を上昇させることで脱調を防止する装置で,過渡安定度の向上につながります。一方で,超速応励磁方式は(反応が良すぎるため)小さい擾乱や事故除去後の小さい動揺に対しては安定せず,ダンピングを繰り返す可能性があります。すなわち,過渡安定度は大きく上昇しますが,定態安定度は低下してしまう特徴があります。

2.系統安定化装置
超速応励磁方式の欠点である定態安定度の低下を補うため導入される装置です。系統安定化装置は,発電機の出力変化,軸回転速度変化,周波数変化のいずれかを検出して補助信号を発生すること励磁装置を制御し,発電機のダンピングを改善する(制動トルクを増加させる)装置となります。

【解答】

(1)解答:ヲ
題意より,解答候補は(ニ)調速,(チ)自動同期投入,(ヲ)自動電圧調整になると思います。系統安定化装置は自動電圧調整装置に付加する装置です。

(2)解答:ワ
題意より,解答候補は(ロ)横流,(ヘ)電流,(ト)力率,(ヌ)位相,(ワ)同期安定度,(カ)電圧等になると思いますが,ワンポイント解説「2.系統安定化装置」の通り,最も適当なのは定態安定度の改善となります。

(3)解答:ヨ
題意より,解答候補は(ロ)横流,(ヘ)電流,(ト)力率,(ヌ)位相,(カ)電圧,(ヨ)周波数等になると思いますが,ワンポイント解説「2.系統安定化装置」の通り,系統安定化装置は,発電機の出力変化,軸回転速度変化,周波数変化のいずれかを入力信号としています。

(4)解答:ヌ
題意より,解答候補は(ト)力率,(ヌ)位相,(カ)電圧等になると思います。系統安定化装置はフィルタと位相補償回路からなる制御装置となります。

(5)解答:ホ
題意より,解答候補は(ハ)加速トルクを減少,(ホ)制動トルクを増加,(ル)負荷トルクを増加となると思います。系統安定化装置はダンピング力を改善するすなわちダンピングに対する制動トルクを増加させる装置となります。



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