《電力》〈配電〉[H26:問11]配電線路の接地方式や一線地絡事故が発生した場合の現象に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,配電線路の接地方式や一線地絡事故が発生した場合の現象に関する記述である。

a.高圧配電線路は多くの場合,配電用変電所の変圧器二次側の\(\fbox {  (ア)  }\)から3線で引き出され,\(\fbox {  (イ)  }\)が採用されている。

b.この方式では,一般に一線地絡事故時の地絡電流は\(\fbox {  (ウ)  }\)程度のほか,高低圧線の混触事故の低圧側対地電圧上昇を容易に抑制でき,地絡事故中の\(\fbox {  (エ)  }\)もほとんど問題にならない。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) & \Delta 結線 & 直接接地方式 & 数百~数千アンペア & 健全相電圧上昇 \\
\hline
(2) & \Delta 結線 & 非接地方式 & 数~数十アンペア & 通信障害 \\
\hline
(3) & \mathrm {Y} 結線 & 直接接地方式 & 数~数十アンペア & 通信障害 \\
\hline
(4) & \Delta 結線 & 非接地方式 & 数百~数千アンペア & 健全相電圧上昇 \\
\hline
(5) & \mathrm {Y} 結線 & 直接接地方式 & 数百~数千アンペア & 健全相電圧上昇 \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

地中送電線の布設方式は,基本的には暗きょ式が最も優れているのですが,費用が大きくなるのと,工期が長くなるという経済的なデメリットがあります。

1.中性点接地方式の比較
中性点接地方式の分類は電圧階級により下表のように区分されますが,配電線のように電圧が低く,地絡発生時の電圧上昇が大きくなってもさほど問題にならない場合は,非接地方式が採用されます。
\[
\begin{array}{|c||c|c|c|c|}
\hline
& 非接地 & 消去リアクトル接地 & 抵抗接地 & 直接接地 \\
\hline
\hline
電圧階級 & \mathrm {6.6kV} & \mathrm {22~77kV} & \mathrm {22~154kV} & \mathrm {187kV}以上   \\
\hline
健全相電位上昇 & 大 & 大 & 中 & 小 \\
\hline
一線地絡電流 & 小 & 最小 & 中 & 大 \\
\hline
\end{array}
\]

【解答】

解答:(2)
(ア)
 高圧配電線路は高調波の抑制や一次二次に位相差のない利点から主に\(\Delta -\Delta \)結線が採用されます。

(イ)
 送電線に比べ電圧が低く,健全相の電圧上昇がさほど問題にならないので,非接地方式が採用されます。

(ウ)
 非接地方式の一線地絡電流はさほど大きくなく,数~数十アンペアとなります。

(エ)
 この選択肢はどちらも誤りではないと思います。(ア)~(ウ)で判断しましょう。