《電力》〈変電〉[R2:問7]真空遮断器の特徴及び動作メカニズムに関する論説問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

真空遮断器に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 真空遮断器は,高真空状態のバルブの中で接点を開閉し,真空の優れた絶縁耐力を利用して消弧するものである。

(2) 真空遮断器の開閉サージが高いことが懸念される場合,避雷器等を用いて,真空遮断器に接続される機器を保護することがある。

(3) 真空遮断器は,小形軽量で電極の寿命が長く,保守も容易である。

(4) 真空遮断器は,消弧媒体として\( \ \mathrm {SF_{6}} \ \)ガスや油を使わない機器であり,多頻度動作にも適している。

(5) 真空遮断器は経済性に優れるが,空気遮断器に比べて動作時の騒音が大きい。

【ワンポイント解説】

真空遮断器の特徴に関する問題で,近年新設される遮断器はほぼガス遮断器か真空遮断器となっており,電験での出題もほとんどがこの二つの遮断器に関するものとなっています。
主にガス遮断器は超高圧,真空遮断器はそれ以下の電圧階級で採用されることが多いですが,技術開発が進んで超高圧真空遮断器の実用化がなされる場合もあるので,その辺りの情報は変化していくことに注意して下さい。

1.真空遮断器の特徴
・高真空に保った真空バルブ内で電極を開閉するため,高い絶縁耐力と拡散作用で遮断性能が高い。
・構造が簡単であるため,小形で軽量となり,メンテナンスも容易である。
・電極の消耗が少ないため,寿命が長い。
・密閉構造であり,遮断時の騒音が小さい。
・\( \ 22 \ \mathrm {kV} \ \)以下の系統で主流となっている。(さらに上の電圧階級でも採用はあります。)


出典:一般財団法人 中部電気保安協会 HP

【解答】

解答:(5)
(1)正しい
ワンポイント解説「1.真空遮断器の特徴」の通り,真空遮断器は,高真空状態のバルブの中で接点を開閉し,真空の優れた絶縁耐力を利用して消弧するものです。

(2)正しい
真空遮断器の開閉サージが高いことが懸念される場合,避雷器等を用いて,真空遮断器に接続される機器を保護することがあります。開閉サージは遮断器の開閉に伴い発生する過電圧の一つです。

(3)正しい
真空遮断器は,小形軽量で電極の寿命が長く,保守も容易であるため,現在の主流となっています。

(4)正しい
真空遮断器は,消弧媒体として\( \ \mathrm {SF_{6}} \ \)ガスや油を使わない機器であり,多頻度動作にも適しています。\( \ \mathrm {SF_{6}} \ \)ガスを使用するのはガス遮断器であり,\( \ \mathrm {SF_{6}} \ \)ガスの高い消弧能力から超高圧系統の遮断器に採用されています。

(5)誤り
真空遮断器は密閉構造であるため,動作時の騒音は小さく,空気遮断器は動作時の騒音が非常に大きいです。