《法規》〈電気設備技術基準〉[R3:問6]高圧架空電線に適用される高圧保安工事に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧架空電線に適用される高圧保安工事及び連鎖倒壊防止に関する記述である。

a) 電線はケーブルである場合を除き,引張強さ\( \ \fbox {  (ア)  } \ \mathrm {kN} \ \)以上のもの又は直径\( \ \fbox {  (イ)  } \ \mathrm {mm} \ \)以上の硬銅線であること。

b) 木柱の風圧荷重に対する安全率は,\( \ 2.0 \ \)以上であること。

c) 支持物に木柱,\( \ \mathrm {A} \ \)種鉄筋コンクリート柱又は\( \ \mathrm {A} \ \)種鉄柱を使用する場合の径間は\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \mathrm {m} \ \)以下であること。また,支持物に\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄筋コンクリート柱又は\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄柱を使用する場合の径間は\( \ \fbox {  (エ)  } \ \mathrm {m} \ \)以下であること(電線に引張強さ\( \ 14.51 \ \mathrm {kN} \ \) 以上のもの又は断面積\( \ 38 \ \mathrm {mm^{2}} \ \)以上の硬銅より線を使用する場合を除く。)。

d) 支持物で直線路が連続している箇所において,連鎖的に倒壊するおそれがある場合は,技術上困難であるときを除き,必要に応じ,\( \ 16 \ \)基以下ごとに,支線を電線路に平行な方向にその両側に設け,また,\( \ 5 \ \)基以下ごとに支線を電線路と直角の方向にその両側に設けること。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) &  8.01  &  4  &  100  &  150  \\
\hline
(2) &  8.01  &  5  &  100  &  150  \\
\hline
(3) &  8.01  &  4  &  150  &  250  \\
\hline
(4) &  5.26  &  4  &  150  &  250  \\
\hline
(5) &  5.26  &  5  &  100  &  150  \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備技術基準の解釈第70条の高圧保安工事に関する出題です。
比較的出題されやすい条文ですが,その中でも低圧保安工事よりも高圧保安工事の方がより出題されやすいです。
電気設備技術基準の解釈の各条文では木柱の風圧荷重の安全率は\( \ 1.5 \ \)でしたが,令和\( \ 2 \ \)年に\( \ 2.0 \ \)と改正されているので今後の出題には注意して下さい。

【解答】

解答:(2)
(ア)
電気設備技術基準の解釈第70条第2項第1号の通り,「\( \ 8.01 \ \mathrm {kN} \ \)」となります。

(イ)
電気設備技術基準の解釈第70条第2項第1号の通り,「\( \ 5 \ \mathrm {mm} \ \)」となります。

(ウ)
電気設備技術基準の解釈第70条第2項 70-2表の通り,「\( \ 100 \ \mathrm {m} \ \)」となります。

(エ)
電気設備技術基準の解釈第70条第2項 70-2表の通り,「\( \ 150 \ \mathrm {m} \ \)」となります。

<電気設備技術基準の解釈第70条(抜粋)>
2 高圧架空電線路の電線の断線、支持物の倒壊等による危険を防止するため必要な場合に行う、高圧保安工事は、次の各号によること。

一 電線はケーブルである場合を除き、引張強さ(ア)8.01\( \ \mathrm {kN} \ \)以上のもの又は直径(イ)5\( \ \mathrm {mm} \ \)以上の硬銅線であること。

二 木柱の風圧荷重に対する安全率は、\( \ 2.0 \ \)以上であること。

三 径間は、70-2表によること。ただし、電線に引張強さ\( \ 14.51 \ \mathrm {kN} \ \)以上のもの又は断面積\( \ 38 \ \mathrm {{mm}^{2}} \ \)以上の硬銅より線を使用する場合であって、支持物に\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄筋コンクリート柱、\( \ \mathrm {B} \ \)種鉄柱又は鉄塔を使用するときは、この限りでない。

             70-2表
\[
\begin{array}{|l|r|}
\hline
       支持物の種類  &  径 間    \\
\hline
木柱,\ \mathrm {A} \ 種鉄筋コンクリート柱又は \ \mathrm {A} \ 種鉄柱 &  \color{red}{\underline { (ウ)100 }} \ \mathrm {m} \ 以下 \\
\hline
\ \mathrm {B} \ 種鉄筋コンクリート柱又は \ \mathrm {B} \ 種鉄柱 &  \color{red}{\underline { (エ)150 }} \ \mathrm {m} \ 以下 \\
\hline
鉄塔 &  400 \ \mathrm {m} \ 以下 \\
\hline
\end{array}
\]

3 低圧又は高圧架空電線路の支持物で直線路が連続している箇所において、連鎖的に倒壊するおそれがある場合は、必要に応じ、\( \ 16 \ \)基以下ごとに、支線を電線路に平行な方向にその両側に設け、また、\( \ 5 \ \)基以下ごとに支線を電線路と直角の方向にその両側に設けること。ただし、技術上困難であるときは、この限りでない。