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【問題】
【難易度】★★★★☆(やや難しい)
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の金属ダクト工事に関する記述である。
a) ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は,ダクトの内部断面積の\( \ \fbox { (ア) } \ \mathrm {%} \ \)以下であること。ただし,電光サイン装置,出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路,遠方操作回路,遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は,\( \ \fbox { (イ) } \ \mathrm {%} \ \)以下とすることができる。
b) ダクト相互は,堅ろうに,かつ,\( \ \fbox { (ウ) } \ \)に完全に接続すること。
c) ダクトを造営材に取り付ける場合は,ダクトの支持点間の距離を\( \ 3 \ \mathrm {m} \ \)(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において,垂直に取り付ける場合は,\( \ 6 \ \mathrm {m} \ \))以下とし,堅ろうに取り付けること。
d) 低圧屋内配線の\( \ \fbox { (エ) } \ \)電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)以下の場合は,ダクトには,\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事を施すこと。
e) 低圧屋内配線の\( \ \fbox { (エ) } \ \)電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)を超える場合は,ダクトには,\( \ \mathrm {C} \ \)種接地工事を施すこと。ただし,\( \ \fbox { (オ) } \ \)防護措置(金属製のものであって,防護措置を施すダクトと\( \ \fbox { (ウ) } \ \)に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は,\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事によることができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) & (オ) \\
\hline
(1) & 20 & 50 & 電気的 & 使用 & 接触 \\
\hline
(2) & 32 & 48 & 電気的 & 対地 & 簡易接触 \\
\hline
(3) & 32 & 48 & 機械的 & 使用 & 接触 \\
\hline
(4) & 32 & 48 & 機械的 & 使用 & 簡易接触 \\
\hline
(5) & 20 & 50 & 電気的 & 対地 & 簡易接触 \\
\hline
\end{array}
\]
【ワンポイント解説】
電気設備の技術基準の解釈第162条からの出題です。
条文の文章で内容を理解するとどうしても難解となるため,電験としては正答率が下がる問題です。
ただし,第2種電気工事士の筆記試験でも出題される内容であるため,電気工事士の勉強をされている方であれば難なく解ける問題であったかと思います。近年は電気工事士の範囲からの出題も多い印象がありますので,余裕があれば電気工事士のテキストも学習されることをお勧めします。
出典:DVDで一発合格 第二種電気工事士 筆記&技能テキスト P.175 西東社
【解答】
解答:(1)
(ア)
電気設備の技術基準の解釈第162条第1項第2号の通り,「\( \ 20 \ \mathrm {%} \ \)」となります。
(イ)
電気設備の技術基準の解釈第162条第1項第2号の通り,「\( \ 50 \ \mathrm {%} \ \)」となります。
(ウ)
電気設備の技術基準の解釈第162条第3項第1号の通り,「電気的」となります。
(エ)
電気設備の技術基準の解釈第162条第3項第7号及び第8号の通り,「使用」となります。
(オ)
電気設備の技術基準の解釈第162条第3項第8号の通り,「接触」となります。
<電気設備の技術基準の解釈第162条(抜粋)>
金属ダクト工事による低圧屋内配線の電線は、次の各号によること。
一 絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)であること。
二 ダクトに収める電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は、ダクトの内部断面積の(ア)\( \ \color {red}{\underline {20}} \ \)\( \ \mathrm {%} \ \)以下であること。ただし、電光サイン装置、出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路、遠方操作回路、遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は、(イ)\( \ \color {red}{\underline {50}} \ \)\( \ \mathrm {%} \ \)以下とすることができる。
三 ダクト内では、電線に接続点を設けないこと。ただし、電線を分岐する場合において、その接続点が容易に点検できるときは、この限りでない。
四 ダクト内の電線を外部に引き出す部分は、ダクトの貫通部分で電線が損傷するおそれがないように施設すること。
五 ダクト内には、電線の被覆を損傷するおそれがあるものを収めないこと。
六 ダクトを垂直に施設する場合は、電線をクリート等で堅固に支持すること。
2 金属ダクト工事に使用する金属ダクトは、次の各号に適合するものであること。
一 幅が\( \ 5 \ \mathrm {cm} \ \)を超え、かつ、厚さが\( \ 1.2 \ \mathrm {mm} \ \)以上の鉄板又はこれと同等以上の強さを有する金属製のものであって、堅ろうに製作したものであること。
二 内面は、電線の被覆を損傷するような突起がないものであること。
三 内面及び外面にさび止めのために、めっき又は塗装を施したものであること。
3 金属ダクト工事に使用する金属ダクトは、次の各号により施設すること。
一 ダクト相互は、堅ろうに、かつ、(ウ)電気的に完全に接続すること。
二 ダクトを造営材に取り付ける場合は、ダクトの支持点間の距離を\( \ 3 \ \mathrm {m} \ \)(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において、垂直に取り付ける場合は、\( \ 6 \ \mathrm {m} \ \))以下とし、堅ろうに取り付けること。
三 ダクトのふたは、容易に外れないように施設すること。
四 ダクトの終端部は、閉そくすること。
五 ダクトの内部にじんあいが侵入し難いようにすること。
六 ダクトは、水のたまるような低い部分を設けないように施設すること。
七 低圧屋内配線の(エ)使用電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)以下の場合は、ダクトには、\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事を施すこと。
八 低圧屋内配線の(エ)使用電圧が\( \ 300 \ \mathrm {V} \ \)を超える場合は、ダクトには、\( \ \mathrm {C} \ \)種接地工事を施すこと。ただし、(オ)接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施すダクトと電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は、\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事によることができる。