《法規》〈電気設備技術基準〉[R4下:問8]分散型電源の系統連系設備に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。

a) 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。

 ①逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)する機能を有すること。

 ②次のいずれかに適合すること。

  ・逆変換装置の直流側電路が\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)であること。

  ・逆変換装置に\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)を用いていること。

b) 分散型電源の連系により,一般送配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし,\( \ \fbox {  (エ)  } \ \)の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) &  停止  &  中性点接地式電路   &  高周波変圧器  &  低圧  \\
\hline
(2) &  抑制  &  中性点接地式電路   &  高周波チョッパ  &  高圧  \\
\hline
(3) &  停止  &  非接地式電路  &  高周波変圧器  &  高圧  \\
\hline
(4) &  停止  &  非接地式電路  &  高周波変圧器  &  低圧  \\
\hline
(5) &  抑制  &  非接地式電路  &  高周波チョッパ  &  低圧  \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第221条及び第222条からの出題です。
近年毎回のように出題されている分散型電源からの出題です。令和4年度上期には出題されませんでしたが,それ以前は連続で出題されていましたので今後も出題頻度は高いと予想されます。
第220条~第232条と量もそれほど多くありませんので,一通り勉強しておくと良いでしょう。

【解答】

解答:(4)
(ア)
電気設備の技術基準の解釈第221条第1項第1号の通り,「停止」となります。

(イ)
電気設備の技術基準の解釈第221条第1項第2号イの通り,「非接地式電路」となります。

(ウ)
電気設備の技術基準の解釈第221条第1項第2号ロの通り,「高周波変圧器」となります。

(エ)
電気設備の技術基準の解釈第222条の通り,「低圧」となります。

<電気設備の技術基準の解釈第221条>
逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は、逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために、受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く。)を施設すること。ただし、次の各号に適合する場合は、この限りでない。

一 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し、かつ、直流検出時に交流出力を(ア)停止する機能を有すること。

二 次のいずれかに適合すること。

 イ 逆変換装置の直流側電路が(イ)非接地であること。

 ロ 逆変換装置に(ウ)高周波変圧器を用いていること。

2 前項の規定により設置する変圧器は、直流流出防止専用であることを要しない。

<電気設備の技術基準の解釈第222条>
分散型電源の連系により、一般送配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が、当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは、分散型電源設置者において、限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし、(エ)低圧の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は、この限りでない。