《機械》〈誘導機〉[H21:問3]三相誘導電動機の固定子と回転子に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★☆☆☆☆(易しい)

三相誘導電動機は,\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)磁界を作る固定子及び回転する回転子からなる。

回転子は,\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)回転子と\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)回転子との\( \ 2 \ \)種類に分類される。

\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)回転子では,回転子溝に導体を納めてその両端が\( \ \fbox {  (エ)  } \ \)で接続される。

\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \)回転子では,回転子導体が\( \ \fbox {  (オ)  } \ \),ブラシを通じて外部回路に接続される。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
\[
\begin{array}{cccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) & (オ) \\
\hline
(1) &  回 転  &  円筒形  &  巻線形  &  スリップリング  &  整流子      \\
\hline
(2) &  固 定  &  かご形  &  円筒形  &  端絡環      &  スリップリング  \\
\hline
(3) &  回 転  &  巻線形  &  かご形  &  スリップリング  &  整流子      \\
\hline
(4) &  回 転  &  かご形  &  巻線形  &  端絡環      &  スリップリング  \\
\hline
(5) &  固 定  &  巻線形  &  かご形  &  スリップリング  &  整流子      \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

三相誘導電動機の固定子及び回転子の役割,回転子の分類に関する問題です。
誘導電動機の基本的な内容となりますので,確実に覚えておくようにして下さい。
回転磁界の発生原理は令和5年上期問3等に掲載していますので,わからないという方は確認しておいて下さい。

1.三相誘導電動機の回転子
①かご形
かごの形をした導体中に,透磁率の高い鉄心を入れ,両端を端絡環で接続したものです。
構造が簡単で,頑丈かつコンパクトである特徴があります。


出典:みんなが欲しかった!電験三種 機械の実践問題集P.65 TAC出版

②巻線形
鉄心の外側のスロットに二次巻線を挿入した構造の回転子です。
二次巻線はスリップリングを介して外部の抵抗に接続できるという特徴があります。


出典:みんなが欲しかった!電験三種 機械の実践問題集P.65 TAC出版

【解答】

解答:(4)
(ア)
三相誘導電動機において,固定子は幾何学的に\( \ 120° \ \)ずつずらして三相交流を流すことで回転磁界を発生させます。

(イ)
ワンポイント解説「1.三相誘導電動機の回転子」の通り,回転子溝に導体を納める回転子はかご形回転子となります。

(ウ)
ワンポイント解説「1.三相誘導電動機の回転子」の通り,回転子導体に外部回路を接続できる回転子は巻線形回転子となります。

(エ)
ワンポイント解説「1.三相誘導電動機の回転子」の通り,かご形回転子は回転子溝に導体を納めてその両端が端絡環で接続される構造です。

(オ)
ワンポイント解説「1.三相誘導電動機の回転子」の通り,巻線形回転子は回転子導体がスリップリング,ブラシを通じて外部回路に接続されます。