《機械》〈情報伝送及び処理〉[R4上:問18]論理回路の真理値表の導出及び出力に関する計算問題


【問題】

【難易度】★☆☆☆☆(易しい)

以下の論理回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 図1に示す論理回路の真理値表として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(b) 図1に示す論理回路を\( \ 2 \ \)組用いて図2に示すように接続して構成したとき,\( \ A \ \),\( \ B \ \)及び\( \ C_{0} \ \)の入力に対する出力\( \ S_{2} \ \)及び\( \ C_{2} \ \)の記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1) \( \ A=0 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=0 \ \),\( \ C_{2}=1 \ \)である。
 (2) \( \ A=0 \ \),\( \ B=1 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=1 \ \),\( \ C_{2}=0 \ \)である。
 (3) \( \ A=1 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=0 \ \),\( \ C_{2}=1 \ \)である。
 (4) \( \ A=1 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=1 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=1 \ \),\( \ C_{2}=0 \ \)である。
 (5) \( \ A=1 \ \),\( \ B=1 \ \),\( \ C_{0}=1 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=0 \ \),\( \ C_{2}=1 \ \)である。

【ワンポイント解説】

論理回路の真理値表に関する問題です。
本問は時間との勝負になりますが,\( \ \mathrm {NAND} \ \)回路しかありませんし,一つ一つ信号を入れていけば確実に解ける問題です。
本番でも\( \ 5~10 \ \)分程度しか取れませんので,出来る限り素早く解けるように演習を重ねましょう。

1.主な論理回路の真理値表
\( \ \mathrm {AND} \ \)回路はすべての入力が\( \ 1 \ \)の時のみ\( \ 1 \ \)が出力される回路で,\( \ \mathrm {OR} \ \)回路は入力が一つでも\( \ 1 \ \)の時\( \ 1 \ \)が出力される回路です。その他,以下の真理値表は知っておきましょう。

①\( \ \mathrm {AND} \ \)回路
\[
\begin{array}{cc|c}
\mathrm {A} & \mathrm {B} & 出力 \\
\hline
0 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 0 \\
1 & 0 & 0 \\
1 & 1 & 1 \\
\end{array}
\]

②\( \ \mathrm {OR} \ \)回路
\[
\begin{array}{cc|c}
\mathrm {A} & \mathrm {B} & 出力 \\
\hline
0 & 0 & 0 \\
0 & 1 & 1 \\
1 & 0 & 1 \\
1 & 1 & 1 \\
\end{array}
\]

③\( \ \mathrm {NOT} \ \)回路
\[
\begin{array}{c|c}
\mathrm {A} & 出力 \\
\hline
0 & 1 \\
1 & 0 \\
\end{array}
\]

④\( \ \mathrm {NAND} \ \)回路
\[
\begin{array}{cc|c}
\mathrm {A} & \mathrm {B} & 出力 \\
\hline
0 & 0 & 1 \\
0 & 1 & 1 \\
1 & 0 & 1 \\
1 & 1 & 0 \\
\end{array}
\]

⑤\( \ \mathrm {NOR} \ \)回路
\[
\begin{array}{cc|c}
\mathrm {A} & \mathrm {B} & 出力 \\
\hline
0 & 0 & 1 \\
0 & 1 & 0 \\
1 & 0 & 0 \\
1 & 1 & 0 \\
\end{array}
\]

【解答】

(a)解答:(5)
ワンポイント解説「1.主な論理回路の真理値表」に沿って,\( \ A \ \),\( \ B \ \)に信号を加えると図1-1~図1-4のようになる。したがって,これを満たす真理値表は(5)と求められる。

(b)解答:(2)
(1)誤り
図2-1の通り\( \ A=0 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=0 \ \),\( \ C_{2}=0 \ \)となり,誤りとなります。

(2)正しい
図2-2の通り\( \ A=0 \ \),\( \ B=1 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=1 \ \),\( \ C_{2}=0 \ \)となり,正しいです。

(3)誤り
図2-3の通り\( \ A=1 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=0 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=1 \ \),\( \ C_{2}=0 \ \)となり,誤りとなります。

(4)誤り
図2-4の通り\( \ A=1 \ \),\( \ B=0 \ \),\( \ C_{0}=1 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=0 \ \),\( \ C_{2}=1 \ \)となり,誤りとなります。

(5)誤り
図2-5の通り\( \ A=1 \ \),\( \ B=1 \ \),\( \ C_{0}=1 \ \)を入力したときの出力は,\( \ S_{2}=1 \ \),\( \ C_{2}=1 \ \)となり,誤りとなります。