【質問】
平成30年理論問15について教えて下さい。
(a) 解説の\( \left| {\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}}\right| = 100\sqrt {3} \ \mathrm {[V]} \ \)とありますが、なぜ\(100\sqrt {3} \ \mathrm {[V]} \ \)になるのかが分かりません。途中の過程を教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
(b) \( \left| {\dot E}_{\mathrm {a}}+{\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}}\right| = \left| -2 {\dot E}_{\mathrm {c}}\right| =200 \ \mathrm {[V]} \ \)となる理屈も教えていただけないでしょうか。よろしくお願いします。
【回答】
ご質問ありがとうございました。下記の通りお答えします。
(a)
図1に関して補足させて頂きます。\( {\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}} \)は図1(補足)の通りになり,この長さが電圧の大きさになります。
この長さは赤線の通り補助線を引くと,一つの角が\(60°\)の直角三角形,すなわち各辺が\(1:2:\sqrt {3}\)の直角三角形になることが分かります。
よって,求める\( {\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}} \)の半分の長さは,
\[
\begin{eqnarray}
100\times \frac {\sqrt {3}}{2}&=&50\sqrt{3} \mathrm {[V]} \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
となるので,\( \left| {\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}}\right| \)の大きさは,
\[
\begin{eqnarray}
\left| {\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}}\right| &=&50\sqrt{3}\times 2 \\[ 5pt ]
&=&100\sqrt{3} \mathrm {[V]} \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
と求められます。
(b)
図2に関して赤字で補足説明させて頂いたものが図2(補足)となります。図2上で\({\dot E}_{\mathrm {a}}+{\dot E}_{\mathrm {b}} – {\dot E}_{\mathrm {c}}\)を描くと図2(補足)の赤線のようになると思います。
(これでも若干分かりにくいかもしれませんが,図中ではこれで限界です。)
このベクトルは,\( -2{\dot E}_{\mathrm {c}}\)の大きさと全く同じになり\({\dot E}_{\mathrm {c}}\)の長さ(大きさ)は\(100 \ \mathrm {V}\)ですので,\( -2{\dot E}_{\mathrm {c}}\)の長さ(大きさ)は
\[
\begin{eqnarray}
\left| – 2{\dot E}_{\mathrm {c}}\right| &=&\left| -2\times 100\right| \\[ 5pt ]
&=&\left| -200\right| \\[ 5pt ]
&=&200 \mathrm {[V]} \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
となります。