《電力》〈配電〉[H23:問12]大都市で採用されるスポットネットワーク方式に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,スポットネットワーク方式に関する記述である。

スポットネットワーク方式は,ビルなどの需要家が密集している大都市の供給方式で,一つの需要家に\( \ \fbox {  (ア)  } \ \)回線で供給されるのが一般的である。

機器の構成は,特別高圧配電線から断路器,\( \ \fbox {  (イ)  } \ \)及びネットワークプロテクタを通じて,ネットワーク母線に並列に接続されている。

また,ネットワークプロテクタは,\( \ \fbox {  (ウ)  } \ \),プロテクタ遮断器,電力方向継電器で構成されている。

スポットネットワーク方式は,供給信頼度の高い方式であり,\( \ \fbox {  (エ)  } \ \)の単一故障時でも無停電で電力を供給することができる。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) & 1 & ネットワーク変圧器 & 断路器       & 特別高圧配電線  \\
\hline
(2) & 3 & ネットワーク変圧器 & プロテクタヒューズ & ネットワーク母線 \\
\hline
(3) & 3 & 遮断器       & プロテクタヒューズ & ネットワーク母線 \\
\hline
(4) & 1 & 遮断器       & 断路器       & ネットワーク母線 \\
\hline
(5) & 3 & ネットワーク変圧器 & プロテクタヒューズ & 特別高圧配電線  \\
\hline
\end{array}
\]

【ワンポイント解説】

配電方式の中でもスポットネットワーク方式に関する問題は毎年\( \ 1 \ \)種~\( \ 3 \ \)種のどこかで出題されている印象です。
スポットネットワーク方式の機器の構成や特徴等はよく理解しておくようにしておきましょう。

1.スポットネットワーク方式
スポットネットワーク方式は図1のような系統で構成され,以下のような特徴があります。
①信頼性が高い
②常時稼働率を高めることができる
③電圧変動率が小さい。
④負荷増設が容易。
⑤ネットワーク母線に高信頼度が求められる。
⑥プロテクタ遮断器でやや複雑なインタロック回路を構成する必要がある。

【解答】

解答:(5)
(ア)
ワンポイント解説「1.スポットネットワーク方式」図1の通り,スポットネットワーク方式では特別高圧配電線から\( \ 3 \ \)回線で受電しているのが一般的です。

(イ)
ワンポイント解説「1.スポットネットワーク方式」図1の通り,スポットネットワーク方式の機器の構成は特別高圧配電線から断路器,ネットワーク変圧器,ネットワークプロテクタの順になっています。

(ウ)
ワンポイント解説「1.スポットネットワーク方式」図1の通り,ネットワークプロテクタはプロテクタヒューズ,プロテクタ遮断器等で構成されています。

(エ)
スポットネットワーク方式は,供給信頼度の高い方式で特別高圧配電線の単一故障時でも他の線から受電できますが,ネットワーク母線が故障してしまうと停電してしまうので高い信頼度が求められます。