《電力》〈変電〉[H27:問7]避雷器に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,避雷器とその役割に関する記述である。

避雷器とは,大地に電流を流すことで雷又は回路の開閉などに起因する\(\fbox {  (ア)  }\)を抑制して,電気施設の絶縁を保護し,かつ,\(\fbox {  (イ)  }\)を短時間のうちに遮断して,系統の正常な状態を乱すことなく,原状に復帰する機能をもつ装置である。

避雷器には,炭化ケイ素(SiC)素子や酸化亜鉛(ZnO)素子などが用いられるが,性能面で勝る酸化亜鉛素子を用いた酸化亜鉛形避雷器が,現在,電力設備や電気設備で広く用いられている。なお,発変電所用避雷器では,酸化亜鉛形\(\fbox {  (ウ)  }\)避雷器が主に使用されているが,配電用避雷器では,酸化亜鉛形\(\fbox {  (エ)  }\)避雷器が多く使用されている。

電力系統には,変圧器をはじめ多くの機器が接続されている。これらの機器を異常時に保護するための絶縁強度の設計は,最も経済的かつ合理的に行うとともに,系統全体の信頼度を向上できるよう考慮する必要がある。これを\(\fbox {  (オ)  }\)という。このため,異常時に発生する\(\fbox {  (ア)  }\)を避雷器によって,確実にある値以下に抑制し,機器の保護を行っている。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

【ワンポイント解説】

避雷器に関する問題も高頻度で出題される傾向にあります。炭化ケイ素(SiC)素子や酸化亜鉛(ZnO)素子の電圧―電流特性は特に重要で,酸化亜鉛(ZnO)素子では通常運転時の電圧では電流がほとんど流れず,ある電圧に到達すると電流が一気に流れる特性があるため,直列ギャップは不要となるというメカニズムはよく理解しておくようにしてください。

1.避雷器の電圧―電流特性
避雷器に扱われる炭化ケイ素(SiC)素子と酸化亜鉛(ZnO)素子の電圧―電流特性を図1に示します。図1の通り,炭化ケイ素(SiC)素子単体では通常運転時でも電流が流れてしまう反面,酸化亜鉛(ZnO)素子の場合通常電圧時では電流が流れないため,近年では酸化亜鉛(ZnO)素子が多く採用されています。

【解答】

解答:(1)
(ア)
避雷器は落雷等で発生する瞬間的な過電圧による機器の損傷を防止するものです。

(イ)
続流とは系統が異常な状態から通常状態に戻った際に避雷器に流れ続ける電流のことで,続流を短時間で遮断する能力も避雷器には求められます。

(ウ)
(エ)
ワンポイント解説「1.避雷器の電圧―電流特性」の通り,酸化亜鉛(ZnO)素子は原理的にはギャップレスで使用することができますが,配電用避雷器では,静電容量を小さくできることのメリットがあるため,ギャップ付避雷器を採用します。

(オ)
絶縁強度の設計を経済的かつ合理的に行うことを絶縁協調といいます。