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【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
次の文章は,汽力発電所の復水器に関する記述である。
汽力発電所の復水器は,タービンの\( \ \fbox { (ア) } \ \)を冷却し水に戻して復水を回収する装置である。内部の\( \ \fbox { (イ) } \ \)を保持することで,タービンの入口蒸気と出口蒸気の\( \ \fbox { (ウ) } \ \)を大きくし,タービンの\( \ \fbox { (エ) } \ \)を高めている。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{ccccc}
& (ア) & (イ) & (ウ) & (エ) \\
\hline
(1) & 抽気蒸気 & 真空度 & 圧力差 & 回転速度 \\
\hline
(2) & 排気蒸気 & 温度 & 温度差 & 効率 \\
\hline
(3) & 排気蒸気 & 真空度 & 圧力差 & 効率 \\
\hline
(4) & 抽気蒸気 & 真空度 & 温度差 & 回転速度 \\
\hline
(5) & 排気蒸気 & 温度 & 温度差 & 回転速度 \\
\hline
\end{array}
\]
【ワンポイント解説】
汽力発電所で使用される復水器の目的や特徴に関する問題です。
知っていれば難解の内容ではありませんが,汽力発電設備には他にも重要な機器はたくさんありますので,少し電験の内容としては突っ込んだ内容であったかなと思います。
本問はやや古いですが,平成9年問2からの再出題となります。
1.復水器の構造と役割
復水器はタービンで仕事をした排気蒸気を水にするために,海水等の冷却水と熱交換させる機器で,汽力発電設備における重要な役割を果たす機器の一つです。一般に汽力発電設備では冷却水の配管を通して熱交換をさせる表面復水器が用いられます。
内部の真空を保持することで,タービンでのエネルギー落差(圧力差)を大きくし,より多くのエネルギーをタービンで得ることができます。
しかしながら,復水器で失われるエネルギーは非常に大きく,汽力発電設備の約半分に相当するエネルギーが復水器で失われます。
出典:電験戦士教本「火力発電」 P.78
URL:https://denkenia-archives.stores.jp/
【解答】
解答:(3)
(ア)
ワンポイント解説「1.復水器の構造と役割」の通り,復水器はタービンの排気蒸気を冷却する機器です。抽気蒸気はタービンの中段から蒸気を取り出し,給水加熱器等に供給する蒸気となります。
(イ)
ワンポイント解説「1.復水器の構造と役割」の通り,復水器は内部の真空度を高く保持します。温度は冷却水の温度見合いとなり,夏場と冬場では一般に温度は変化します。
(ウ)
ワンポイント解説「1.復水器の構造と役割」の通り,復水器はタービンの入口蒸気と出口蒸気の圧力差を大きくさせます。台風の時に風がとても強くなるのと同じような原理と考えて大丈夫です。
(エ)
ワンポイント解説「1.復水器の構造と役割」の通り,圧力差を大きくすると取り出せるエネルギーが増え効率が高くなります。タービンの回転速度は基本的には一定運転となります。