《法規》〈電気事業法〉[H18:問2]電気事業法に関連する様々な条文に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,「電気事業法」,「同法施行令」,「同法施行規則」,「電気設備技術基準」及び「電気工事士法」に基づく保安に関する説明の一部である。不適切なものは次のうちどれか。

(1) 電気事業者が供給する電気の電圧の値は,標準電圧\( \ 100 \ \mathrm {[V]} \ \)を供給する場所においては\( \ 101 \ \mathrm {[V]} \ \)の上下\( \ 6 \ \mathrm {[V]} \ \)を超えない値に維持するように努めなければならない。

(2) \( \ 100 \ \mathrm {[V]} \ \)回路に変圧器で接続された\( \ 24 \ \mathrm {[V]} \ \)の警報回路は,電気工作物に該当しない。

(3) 単独で設置する電圧\( \ 200 \ \mathrm {[V]} \ \),出力\( \ 10 \ \mathrm {[kW]} \ \)の太陽電池発電設備は,小出力発電設備(現:小規模発電設備)である。

(4) 特別高圧とは,\( \ 7 \ 000 \ \mathrm {[V]} \ \)を超える電圧をいう。

(5) 第一種電気工事士免状の交付を受けている者は,最大電力\( \ 500 \ \mathrm {[kW]} \ \)未満の自家用電気工作物の電気工事(特殊電気工事を除く。)の作業に従事することができる。

【ワンポイント解説】

電気事業法施行令,電気事業法施行規則,電気設備に関する技術基準を定める省令,電気工事士法の代表的な条文からの出題です。
幅広い範囲からの出題ですが,いずれも重要条文からの出題となります。何度も出題されている条文もありますので,内容を確実に理解しておくようにして下さい。

【解答】

解答:(2)
(1)正しい
電気事業法施行規則第38条第1項に規定されている通り,標準電圧\( \ 100 \ \mathrm {[V]} \ \)を供給する場所においては\( \ 101 \ \mathrm {[V]} \ \)の上下\( \ 6 \ \mathrm {[V]} \ \)を超えない値に維持するように努めなければなりません。

(2)誤り
電気事業法施行令第1条第3項に規定されている通り,\( \ 100 \ \mathrm {[V]} \ \)回路に変圧器で接続されているので,\( \ 24 \ \mathrm {[V]} \ \)の警報回路は,電気工作物に該当します。

(3)正しい
電気事業法施行規則第48条第2項に規定されている通り,単独で設置する電圧\( \ 200 \ \mathrm {[V]} \ \),出力\( \ 10 \ \mathrm {[kW]} \ \)の太陽電池発電設備は,小規模発電設備に該当します。

(4)正しい
電気設備に関する技術基準を定める省令第2条第1項第3号に規定されている通り,特別高圧とは\( \ 7 \ 000 \ \mathrm {[V]} \ \)を超える電圧となります。

(5)正しい
電気工事士法第3条第1項に規定されている通り,第一種電気工事士免状の交付を受けている者は,最大電力\( \ 500 \ \mathrm {[kW]} \ \)未満の自家用電気工作物の電気工事(特殊電気工事を除く。)の作業に従事することができます。

<電気事業法施行令第1条(抜粋)>
3 前二号に掲げるもののほか,(2)電圧\( \ \color{red}{\underline {30 \ \mathrm {V}}} \ \)未満の電気的設備であって,電圧\( \ \color{red}{\underline {30 \ \mathrm {V}}} \ \)以上の電気的設備と電気的に接続されていないもの

<電気事業法施行規則第38条(抜粋)>
法第26条第1項(法第27条の12の13及び法第27条の26第1項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の経済産業省令で定める電圧の値は,その電気を供給する場所において次の表の上欄に掲げる標準電圧に応じて,それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。
\[
\begin{array}{|c|l|}
\hline
{標準電圧} &      {維持すべき値} \\
\hline
{100 \ \mathrm {V}} & \bf {\color{blue}{\underline {(1)101 \ \mathrm {V} \ の上下 \ 6 \ \mathrm {V} \ を超えない値      }}} \\
\hline
{200 \ \mathrm {V}} & 202 \ \mathrm {V} \ の上下 \ 20 \ \mathrm {V} \ を超えない値 \\
\hline
\end{array}
\]

<電気事業法施行規則第48条(抜粋)>
2 法第38条第1項ただし書の経済産業省令で定める発電用の電気工作物は,次のとおりとする。ただし,次の各号に定める設備であって,同一の構内に設置する次の各号に定める他の設備と電気的に接続され,それらの設備の出力の合計が\( \ 50 \ \mathrm {kW} \ \)以上となるものを除く。

一 (3)太陽電池発電設備であって出力\( \ \color {blue} {\underline {50 \ \mathrm {kW}}} \ \)未満のもの

二 風力発電設備であって出力\( \ 20 \ \mathrm {kW} \ \)未満のもの

三 次のいずれかに該当する水力発電設備であって,出力\( \ 20 \ \mathrm {kW} \ \)未満のもの

四 内燃力を原動力とする火力発電設備であって出力\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満のもの

五 次のいずれかに該当する燃料電池発電設備であって,出力\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満のもの

六 発電用火力設備に関する技術基準を定める省令第73条の2第1項に規定するスターリングエンジンで発生させた運動エネルギーを原動力とする発電設備であって,出力\( \ 10 \ \mathrm {kW} \ \)未満のもの

<電気設備に関する技術基準を定める省令第2条>
電圧は,次の区分により低圧,高圧及び特別高圧の三種とする。

 一 低圧 直流にあっては\( \ 750 \ \mathrm {V} \ \)以下、交流にあっては\( \ 600 \ \mathrm {V} \ \)以下のもの

 二 高圧 直流にあっては\( \ 750 \ \mathrm {V} \ \)を、交流にあっては\( \ 600 \ \mathrm {V} \ \)を超え,\( \ 7 \ 000 \ \mathrm {V} \ \)以下のもの

 三 特別高圧 (4)\( \ \color{blue}{\underline {7 \ 000 \ \mathrm {V}}} \ \)を超えるもの

2 高圧又は特別高圧の多線式電路(中性線を有するものに限る。)の中性線と他の一線とに電気的に接続して施設する電気設備については,その使用電圧又は最大使用電圧がその多線式電路の使用電圧又は最大使用電圧に等しいものとして,この省令の規定を適用する。

<電気工事士法第3条>
(5)第一種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第一種電気工事士」という。)でなければ,自家用電気工作物に係る電気工事(第3項に規定する電気工事を除く。第4項において同じ。)の作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であって,経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。

2 第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ,一般用電気工作物等に係る電気工事の作業(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業であって,経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。

3 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める特殊なもの(以下「特殊電気工事」という。)については,当該特殊電気工事に係る特種電気工事資格者認定証の交付を受けている者(以下「特種電気工事資格者」という。)でなければ,その作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であって,経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。

4 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める簡易なもの(以下「簡易電気工事」という。)については,第1項の規定にかかわらず,認定電気工事従事者認定証の交付を受けている者(以下「認定電気工事従事者」という。)は、その作業に従事することができる。